脱SNS宣言でメタトレンドに対応したラッシュ社

 コスメティックやバス用品をグローバルに展開するラッシュ(LUSH)。21年11月26日、同社は「ラッシュは一部のSNSからサインアウトします」というタイトルで下記のような宣言を自社のホームページに掲載した。

「私たちはお客様に暗く危険な場所で会いましょうとお誘いすることは決してありません。しかし一部のSNSプラットフォームには、誰も行くことを勧められないような場所になりつつあります。何かが変わらなければなりません。私たちは、プラットフォームが最善の指針を出してくれることを切に願います。また、より良い世界規模の規制が近く制定されることを望みます。しかし、それをただ待つことはできません。お客様が私たちとSNSでつながろうとする際に経験するかもしれない弊害や操作の盾となるべき行動を起こすべきであると、私たちは感じています。2021年11月26日以降、私たちは、Facebook、Instagram、TikTok、Snapchat、WhatsAppが、より安全な環境をユーザーに提供できるようになるまでそれらの利用を止め、サインアウトします」

 この動きは、21年10月上旬のフェイスブックの元社員フランシス・ホーゲンの内部告発に端を発したものだ。

 内部告発で指摘したのは、

  • フェイスブックはユーザーの「怒り」を(あえて)増幅させる投稿を閲覧しやすくするアルゴリズムを採用している
  • (フェイスブックは不適切投稿を順次削除していると表明しているが)特定し削除される割合は、ヘイトスピーチの5%以下、暴力的な内容は1%程度しかない
  • インスタグラムは子どもの自己肯定感を下げ、自殺願望を増長させる可能性があるとサービス提供者側が理解している

などといった、サービスの根底を揺るがす問題点だ。

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)

 ラッシュは宣言の中で、「いじめ、フェイクニュース、過激な意見や価値観、FOMO、幻想振動、操作的アルゴリズムなど……。際限なくスクロールできてしまうストリームは、若年層の自殺、うつ、不安の割合を大幅に増加させると言われています」という認識を示した。

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