コロナ禍で副業ブームが起き、様々な副業に注目が集まっている。その中で、簡単に始められるものの、商品の流通に大きな問題をもたらしている副業が転売だ。品薄のゲーム機やファッションアイテムから生活必需品まで、転売対象となる商品の幅は広い。転売の何が問題なのか、その担い手となる「転売ヤー」について解説する。

転売ヤーとは

 過去に経験したことのない悪しき流通革命が起きている。転売ブームだ。本来、商品は生産者から小売店を通して、消費者の手元に届く。しかし、小売店と消費者の間に割って入る「転売」という流通チャネルが拡大している。担い手は「転売ヤー」と呼ばれる人々だ。商品ニーズが高く品薄な商品や生活必需品などを敏感に見つけ出し、イナゴのように群がってあさっていく。その結果、消費者はそれらの商品を通常価格に比べて数段高い価格で転売ヤーから購入しなければならない。

 2020年、新型コロナウイルスの感染拡大で、毎日使用する使い捨てマスクや消毒液の需要が高まった。しかし、マスクは輸入頼みで、国内製マスクは生産が追いつかず、品薄どころか品切れに。ただ、少ないロットながら出荷はあるため、そのタイミングを狙って様々なルートからまとめて購入。1箱500~1000円程度で販売されていた商品が、フリーマーケットなどで5000円という高値で転売された。右から左に商品を流すだけで、送料や販売手数料を除いた数千円が転売ヤーの利益となる形だ。

続きを読む 2/4 転売ヤーが引き起こす社会問題

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