第1回では、「ちまたをにぎわすNFTとは 超初心者向け解説」としてNFTがどういった利点を持つのか解説した。第2回は、ここ数年で話題となりつつあるNFTアートについて紹介したい。

予想を超えたNFTバブルは

 「○○社がNFTに参入」「△△がNFTを販売開始」といったニュース。アートや音楽、映像、キャラクタービジネスがこぞって参入している。大手銀行がNFT事業に参入するほか、実在しない不動産NFTなどがビジネス化、巨大な市場を形成するとの予測すらある。もはや、参入するかしないかではなく、いつするかが経営判断として問われていると感じられるほどだ。だが、NFTマーケットは、現在バブル状態。その実際の価値については、議論の余地があるだろう。

 まず、NFTを語る上で起きた2つの転換点をご紹介したい。

 NFTのもとなるブロックチェーン技術は、2008年にサトシ・ナカモトが発明したといわれている。その技術を、仮想通貨以外のサービスにも利用しようとする動きがここ数年で生まれている。1つ目の転換点は、17年、NFTを取引するためのサービス「OpenSea」の誕生だ。複数の取引所は存在するが、OpenSeaがほぼ1強とも呼べるほどの独占状態になりつつあり、OpenSeaがNFTアートのマーケットを形成したとも言える。OpenSeaでは、NFTで所有権が明記された、画像や動画、サウンドなどが取引されている。

 もう1つの転換点がNFTに高値をつけた取引が行われるようになったことだ。昨年まで米TwitterのCEOを務めていたジャック・ドーシー氏。彼が初めて行ったツイートをチャリティーのためにNFT化。21年3月にオークションにて販売した。多くの人の注目を集め、291.5万ドル(約3.4億円)で取引されることとなった。

 また、CryptoPunksシリーズと呼ばれるドット絵のピクセルデータのシリーズも高額取引されている。1万点からなる画像群だが、それぞれに「レアリティ(希少価値のランク)」があるNFTだ。その1枚のデータには27億円の価格がついた。他にも、実業家のイーロン・マスクや歌手のジャスティン・ビーバーなどもNFTの購買に参入。高額取引がニュースを形成し、NFTに箔(はく)をつけた。

 黎明(れいめい)期ならではの熱量がそこにあり、需要の高まりを見せ、購入ニーズを生む。購入されることによって相場が形成され、価値が作品につき、さらに新たな需要が積み上がる、といった好循環が生まれつつある。

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