NFTの価値は何をもって本物となるのか
「無価値なものにお金が集まり過ぎている」と批判する層もおり、まだまだNFTの評価は定まっていない。
しかしながら、今後、NFTがあしきビジネスの温床となるとは一概に言えない。
「折り紙付き」という慣用句がある。折り紙とは、刀剣や美術品などに付けた2つ折りの鑑定書のこと。折り紙付きとは、折り紙を付けることで品物の価値を保証したことから、人や物の価値が確かであることを保証することを意味する。
バブル期の日本では、本来の価値以上に見せるため、捏造(ねつぞう)された折り紙や箱書き付きの美術品が高値で売買されたこともあったという。嘆かわしい話だが、偽物の証明は比較的容易でも、本物の証明は非常に難しい。その点、NFTはデジタルの折り紙をつけることができる。
NFTには、デジタルアートに新たな価値を生み出す可能性がある。アーティストにとってもチャンスが増えることになり、デジタルアートの表現が進化していくことは間違いない。
仮想通貨が下落傾向になる中、NFTはバブル相場となり、商品の奪い合いが起きている。NFT技術がアートの価値をどこまで構築できるのか。NFTの真価が分かるのはまだまだ先のことだろう。
第2回では、NFTアートやNFT技術を活用した事業シーンについて紹介する。
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