増え続けるCXO

 名刺に書かれたCEO、CIO、CHRO、CSOなどの役職名。なんとなくの意味は理解していても、意味を聞かれて正確に答えられるだろうか。これらの役職名は、「Chief+○○+Officer」の略語で、それらは「CXO(最高責任者)」と総称される。CXOは企業における特定の役割の責任者を示すもので、CEOやCOOなどは一般によく知られている。以下に主なものを紹介する。

・CEO(Chief Executive Officer)
 最高経営責任者。会社の経営をつかさどる役職で、戦略立案からビジネスモデルの構築まで全ての権限を持つ。ただし、後述するようにCEOが代表取締役社長というわけではない。

・COO(Chief Operating Officer)
最高執行責任者。会社組織における経営を実行フェーズに移す責任者を意味する。CEOに次ぐナンバー2として扱われることも多く、CEOの立てた経営戦略を執行していく役割を担う。カンパニー制を採用する企業ではカンパニーごとにCOOを置く場合や、CEO兼COOとすることもある。企業によって実質的な役割が異なる。

・CTO(Chief Technical Officer)
最高技術責任者。企業におけるITやデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速度的に進化し、経営経験とは異なる技術知見が求められる時代になっている。その中で、技術系の責任者として企業のテクノロジーの行く末を決める役割を担う。経営と同じく中長期的なビジョンが求められ、IT企業やベンチャー企業においてはスター的な存在でもある。CIO(Chief Information Officer、後述)と兼務する場合もある。

企業の名誉職として新たなCXOがつくられることも
企業の名誉職として新たなCXOがつくられることも

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