【ポイント】
ちなみに焼き加減と温度の関係は次のような感じ。ヨーロッパとアメリカでも微妙に違ったりする。しきい値も曖昧なので、ざっくり以下のようなくくりで覚えておけばいい。焼き時間や断面などで判断すると、想定以上に熱が入ってしまう場合もある。実売価格1000円前後から肉の芯温がわかる温度計も購入できるので購入もオススメしたい。

ブルー 45℃
レア 48.9~54.4℃(カ氏120~130℉)
ミディアムレア 54.4~57.2℃(同130~135℉)
ミディアム 57.2~60℃(同135~145℉)
ミディアムウェル 60~68.3℃(同145~155℉)
ウェルダン 68.3℃(同155℉)以上
筆者が使っているのは、DeltaTRAKというブランドの中心温度計。プローブ(針)が細く、温度を測るスピードも速い。肉は休ませている間に内部の熱が上がる。写真の51.1℃まで来たら、もうひと息。サイドも含めて肉を3周ほど転がすように焼いて休ませれば、芯温は55℃台に突入する。
筆者が使っているのは、DeltaTRAKというブランドの中心温度計。プローブ(針)が細く、温度を測るスピードも速い。肉は休ませている間に内部の熱が上がる。写真の51.1℃まで来たら、もうひと息。サイドも含めて肉を3周ほど転がすように焼いて休ませれば、芯温は55℃台に突入する。

【ポイント②】
上記の焼き方なら、2cm厚さで焼き上がりの目安は15分程度(焼きと休ませの合計時間)。3cm厚さなら計25分くらい。表面への焼きは焼き目の生成と熱源の構築であり、休ませている間に表面の熱を内部に伝えるイメージ。後半になるほど休ませる時間を長くする。肉の内部から跳ね返すような弾力が出てきたら、仕上がりはもう間近。休ませたあとは必ず肉を触って、肉の弾力を覚えておくのがステーキ上達への近道。肉は引き返せない。とにかくあわてずに、迷ったら休ませ時間を長く取るようなイメージで。

肉によって弾力や焼き目のつき方など、火の入り方はまったく異なる。調理者は常に肉を触って研さんを怠るべからず
肉によって弾力や焼き目のつき方など、火の入り方はまったく異なる。調理者は常に肉を触って研さんを怠るべからず

 繰り返しになるがステーキは沼である。おいしいステーキの味を自分のものにするためには、いい肉を購入するだけでなく、その肉にあった焼き方を見つけ出し、いかに再現性を高めるかが重要である。あしたから、はたまた今日から挑戦してみてほしい。

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