日本経済に占める同族企業の比重は大きく、経営学の世界ではまさに今、研究が進んでいる分野だ。「実務と学問の世界をつなぎ、次世代の経営をよりよくする指針を残したい」という星野リゾートの星野佳路代表が、ファミリービジネス発展の道筋を探る。
シリーズ
星野佳路のファミリービジネス研究会

完結
11回
-
過酷な経営環境に置かれたとき
ファミリービジネスの後継者は、負の遺産を背負ってスタートを切ることがよくあります。鹿沼カントリー倶楽部社長の福島範治さんは、民事再生法の適用申請を果敢に決断。そのメンタリティーには、大いに学ぶべきものがあります。
-
父、幹部とのしがらみの断ち方
後継経営者に特有の悩みに、古参幹部との関係があります。大きく分けて2つのパターンがあり、私も長い時間をかけて解決してきました。鹿沼カントリー倶楽部社長の福島範治さんと「古参との距離」について考えます。
-
親の健康長寿が変革の妨げに?!
サラリーマン経営者が率いる企業より、同族企業のほうがイノベーションが起きやすいと、早稲田大学の入山章栄さんは言います。ところが、親の健康長寿がこの変革の妨げになっているのです。
-
「答えはすべて地元の書店にある」
「経営学者の皆さんは、同族企業を買いかぶりすぎていないか」。同族企業の創業家一族は、えてして勉強を怠りがちで、そのために会社の発展を阻害してはいないだろうか。今回はそんな星野氏の問題意識をぶつけます。
-
オーナーが愚かでは生かせない「ぼんくら息子」
日本で「同族企業」というと、あまりイメージが良くありませんが、欧米社会では一定の敬意を得ているようです。この違いについて、早稲田大学ビジネススクールの入山章栄准教授と星野佳路氏が対談します。
-
先代と跡取りとの衝突は不可避である
産業廃棄物処理会社の2代目経営者、石坂産業(埼玉県三芳町)の石坂典子社長と、「同族企業の跡取り」としての体験を語り合う対談の後篇。先代の父と激しく対立した星野代表は、父に優しい石坂社長に感心することしきり。しかし、そんな…
-
会社のピンチは事業承継のチャンスである
産廃処理会社の2代目経営者、石坂産業(埼玉県三芳町)の石坂典子社長と、「同族企業の跡取り」としての体験を語り合う。父に優しい石坂社長と、父と激しく対立した星野代表。対照的な2人から、あらゆる事業承継に共通する構造が見えて…
-
創業家の大局観が問われる
経営者に求められる「優秀さ」とは何か。トップに「倫理感」を挙げたカルビーの松本晃会長兼CEOに、星野リゾートの星野佳路代表は共感を示す。
-
「あなたは会社をどうしたいのか?」
カルビーの松本晃会長兼CEOは2011年に上場、好業績に支えられて株価を大きく伸ばした。上場企業における創業家の役割や立場はどうあるべきか、星野リゾートの星野佳路代表が松本会長兼CEOの見解を聞いた。
-
創業家は企業の永続に果たすべき役割を持つ
2000年代に業績が停滞したカルビーで、創業家に経営を託された松本晃会長兼CEOがどのような改革に取り組んだのか、星野リゾートの星野佳路代表が聞き出す。
-
中興の祖が会社を停滞させるのはなぜ?
ファミリービジネスでプロ経営者を招き入れた成功事例の1つがカルビーだ。創業家に経営を託された松本晃会長兼CEOに、「中興の祖がなぜ会社を停滞させるのか」、星野リゾートの星野佳路代表がその見立てを聞いた。
おすすめのシリーズ
-
小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明
「ピース・オブ・ケイク(a piece of cake)」は、英語のイディオムで、「ケーキの一片」、転じて「たや…
-
徹底予測2021年 底打ちか奈落か
日本経済の節目の年として幕を開けた2020年は、誰もが予想できない最悪の1年となった。すべての始まりはコロナ禍だ…
-
クルマ大転換 CASE時代の新秩序
総付加価値額が450兆円ともされる自動車産業の構造が変わり始めた。GAFAやEVスタートアップ、ソニーなどが新た…
-
不屈の路程
話題の経営者や気鋭の起業家はいかにして自らの経営を確立するに至ったのか。そこにたどり着くまでの道のりは決して順風…
-
菅野泰夫のズームイン・ズームアウト欧州経済
ロシアを足掛かりに、欧州経済・金融市場の調査を担当して、既に十数年の月日がたちました。英国の欧州連合(EU)離脱…
-
1000年企業の肖像
日本は創業100年以上の企業が多くあり、世界一の長寿企業大国として知られる。その中には創業1000年を超えると伝…
-
10 Questions
いま、世の中で起こっていること。誰もが知りたいと思っていること。でも、ちゃんと理解できていないこと。漠然と知って…
-
河合薫の新・社会の輪 上司と部下の力学
上司と部下が、職場でいい人間関係を築けるかどうか。それは、日常のコミュニケーションにかかっている。このコラムでは…
-
ファクトフルネス思考
「データを基に世界を正しく見る習慣」を紹介した書籍『ファクトフルネス』は、日本で90万部を超えるベストセラーとな…
-
大西孝弘の「遠くて近き日本と欧州」
日本の読者にとって欧州のニュースは遠い国々の出来事に映るかもしれない。しかし、少子高齢化や低成長に悩み、企業の新…
-
グルメサイトという幻
食べログ、ぐるなび、ホットペッパーグルメ──。外食店探しに欠かせない存在となったグルメサイトの地位が揺らいでいる…
-
フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える
この度、故有りましてこの日経ビジネスオンライン上で、クルマについて皆様と一緒に考えていくナビゲーター役を仰せつか…
-
ファストリ、異次元の経営
コロナ禍の混乱からいち早く抜け出したファーストリテイリング。破綻が相次ぐアパレル業界にあって、なぜユニクロだけが…
-
テスラが仕掛ける電池戦争
日本でも2030年代半ばに新車販売でガソリン車をゼロにする方針が打ち出されるなど、各国の環境規制強化により普及段…
-
70歳定年 あなたを待ち受ける天国と地獄
従業員の希望に応じて70歳まで働く場を確保することを企業の努力義務として定めた、改正高齢者雇用安定法が2021年…
全8回