2つ目が、東京のカルチャーやトレンドをアジアに発信することです。冒頭でも説明した通り、アーストーキョーには、10の自社グループブランドと30超の他社ブランドが入っています。日本を代表する多種多様なブランドを並べ、渋谷や新宿のトレンドをアジアに伝える役割を担いたいと考えています。

 また、この業態であれば、アジアに進出していきたいストライプと、現地で施設開発をしたいアジアのデベロッパーが組むことができます。そこには大きなメリットがあると考えています。現地のデベロッパーのほとんどは、日本のブランドとネットワークを持っていません。ストライプ1社に声を掛ければ、日本の特徴的なブランドを集めてくれるため、効率的な施設開発ができるのです。

ECサイトでは店舗売上を上回る売り上げを目指す

 3つ目がEC展開です。広大な大陸である中国では、EC展開は欠かせません。店舗よりも「まずはECから」という概念です。

 アーストーキョーでも、アリババが運営するTモールの中に、店舗より1日早くECサイトを開設しました。そうして先にカタログとしてサイトを見た人が、実際に店舗に足を運んでくれるという良いスパイラルをつくることができました。アーストーキョーは小売店舗としての機能だけでなく、ECサイトのショールームとしての機能もあります。

 まずは、このTモールのECサイトで、売り上げ90億円を目指します。店舗が30億円の売り上げ目標に対して、ECがそれを上回るというビジネスモデルをつくっていきます。

中国、ベトナム、シンガポール、フィリピンへとアジア戦略を進めていく(写真:菅原ヒロシ)

 今後のアーストーキョーのアジア戦略は、この3つの概念で進めていきます。上海の次は、おそらく北京のような主要エリアに出店するでしょう。大型店舗の個店売り上げが年間平均4億円を超え、中国国内で軌道に乗れば、中長期的にはベトナム、シンガポール、フィリピンなどの経済成長率の高いエリアで横展開ができればと考えています。そして、いつか日本にもアーストーキョーを逆輸入できたらいいですね。

(構成:尾越まり恵、編集:日経トップリーダー編集部)