人気婦人服ブランド「アース ミュージック&エコロジー」をはじめとする16ブランドを国内外で展開するストライプインターナショナル。2017年9月21日に中国・上海の大型ショッピングモールに「earth music&ecology TOKYO」(以下、アーストーキョー)の1号店をオープンした。これを機に石川康晴社長は、長年続けてきた中国国内での小型店戦略から、大型店戦略へと大きく舵を切る。東京オリンピックを前に、アジアでの戦い方を語った。

 2017年9月21日。多くのグローバルブランドが立ち並ぶ上海のショッピングモール「龍之夢購物中心」の一角に、ストライプインターナショナルとしては1000平米という異例の規模となる大型店舗がオープンしました。「earth music&ecology TOKYO」(以下、アーストーキョー)の1号店です。

 アーストーキョーは日本文化が好きな20~30代の女性をメーンターゲットにし、渋谷・原宿・新宿などで人気のファッションブランドを集めました。アース ミュージック&エコロジーをはじめ、自社グループが運営する10のブランドのほか、30を超える他社のファッションブランドが入っています。

中国・上海にオープンした「earth music&ecology TOKYO」
中国・上海にオープンした「earth music&ecology TOKYO」

 なぜ国内では競合する他社ブランドと手を組みたいと思ったか。それは、アジアという広い地域全体の中で東京のカルチャーやトレンドを発信する場所にしたいと考えたからです。そのためあえてショップ名に「東京」という地名をつけ、広い店内を「交流」「仕事」「生活」の3つのシーンに分けてリアルな東京カルチャーを感じられるようにデザインしました。

 アーストーキョーは、大型セレクト業態の開店初日の売上記録を更新――1日で36万元(約612万円)を記録しました。約1000人のお客様が訪れたのです。

 ストライプインターナショナルにとって、新業態となるアーストーキョーを非常に良い形で離陸することができたと思っています。

 大型店舗を展開することになったきっかけとは何か。

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