このブランドがなぜ今、急に受け入れられているのかというと、理由は3つあります。まず、1つ目は(肌の)保湿という市場で、ユーザーが増えているということ。フランスの「ロクシタン」も、イスラエルの「サボン」も世界的に伸びています。国内でも毎年市場が広がっており、いずれ今の倍の市場になりそうだと予測をして、この市場を狙いました。

 2つ目は、既存のブランドにない新しい形のショップを作ったこと。ハンドクリームなどのケアコスメだけでなく、それを入れる化粧ポーチなどの関連グッズも置く店にしたんです。こうしたプロダクトの組み合わせにより、ルミネやパルコなど駅近の好立地のショッピングビルへどんどん出店していきました。このチャネル戦略も当たりました。

Maison de FLEURで扱っているケアコスメブランドSCENT OF Varo(セント・オブ・ヴァロ)

 3つ目は、思わぬラッキーが転がり込んだことです。「Maison de FLEUR」は2015年秋、モデルの紗栄子さんを雑誌のタイアップで起用しました。ブランドの広告ページに出てくれるだけでなく、自身のブログやSNSでも積極的に商品をPRしてくれました。しかも、紗栄子さんが別の話題で注目されて、インターネットで紗栄子さんの検索頻度が一気に上がったんです。それで、検索結果に表示された「Maison de FLEUR」の知名度も急上昇。追い風が吹いたんですね。

 消費者も気づいていない新たなニーズを創造しようとするときに、必勝の方程式はありません。たくさんの新規事業の種をまいておき、ユーザーが増えたり、SNSで話題になったりするのを待つしかないんですよ。そもそも「Maison de FLEUR」で扱っているハンドクリームは(品質には自信がありましたが)、僕たちですら、売れるかどうか半信半疑だったんです。

 こうした1つの成功の裏には、99の失敗があります。失敗をいつまでも放置しては会社が傾いてしまいます。次回は、事業をいつ失敗と判断して見切るのか、僕の撤退の基準を紹介しましょう。

(編集:日経トップリーダー

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