理由はこうでした。「怖い先輩が、飲み屋でかわいい飼い犬の写真を見せてくれた」「めちゃくちゃクールな先輩が、本気でアイドルの曲を踊りながら歌っていた」
つまり、職場では見たことのない先輩の人間性や人となりが見えた段階で、ぐっと新入社員の心が動いていたのです。
ここで言えるのは、真面目で面白味のないリーダーには誰もついていかないということ。若手社員の活躍を上手に促せる楽しい先輩が、今の若手にとっての理想の上司かもしれません。
IからWeで1000億円から1兆円へ成長
さて僕はイワシのリーダーになれているだろうかと考えると、自分の意見をどんどん言ってしまうこともあり、まだサルに近いほうだと自覚しています。
自己反省も含め、ストライプインターナショナルは、今後の人事戦略として、まずはリーダーの気持ちを入れ替えることから始めます。そのためには、チーム力を高めるマネージャー研修を取り入れ、人事考課でも、チームの力を引き出したリーダーの評価が上がるようにします。
こうして社内文化がIからWeへと完全に変わっていけば、5年後には、今の時代に合った社内文化になっているはずです。
あくまでも感覚値ですが、IからWeの社内文化になることが、目標としている売り上げ1000億円から1兆円への成長につながる気がするのです。
さらに、そんなWeの文化の若手社員が、チームでの成功体験を積んで、30代後半で、逆にWeからIになる時がくるのではないかとも思っています。
そこまで僕たちがうまく文化をつくり、引っ張り上げなければなりません。15年後には、チーム戦に長け、さらに個も磨かれた部長が出る。それこそが最強の組織ではないでしょうか。
(構成:尾越まり恵、編集:日経トップリーダー)
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