人気婦人服ブランド「アース ミュージック&エコロジー」をはじめとする15ブランドを国内外で展開するストライプインターナショナル。2017年4月、グループ全体で500人を超える新卒社員が入社した。今の20代は「すぐに辞める」「話が通じない」などと言われ、育成が難しいという声が多いなか、石川康晴社長は、「受け入れ側が変わらなくてはならない」と語る。

 若者たちとのカルチャーの違いに悩む経営者・管理職への人材育成のヒントとは。

 2017年4月、ストライプインターナショナルグループに500人を超える新卒社員が入社しました。

 なぜ500人を超す人数が必要かというと、グループで年間170店ほどの新規店舗をオープンさせているからです。1つの店舗に5人のスタッフが必要だとすると、100店舗で500人。今年度は、出店ペースに合わせて、さらにグループで中途社員を400人以上は採用したいと考えています。

ストライプインターナショナルの入社式には、キャン社と合同で527人の新卒社員が出席した

 若手社員が入社すると、社員教育が始まります。経営者仲間と話をすると、「今の若者はすぐに辞める」「話が通じない」と人材育成に苦戦している人が多い。

 ところが先日、20代前半の若手社員と接しているときに、僕はある気付きを得ました。20代の若手社員と40~60代の中堅社員との違いです。

 僕は今46歳です。40~60代は、いわば「俺が」「俺の力で」と強力な「個」の力で成長してきました。「I」の世代ともいえるでしょう。居酒屋で「俺の営業力で成果を残した」「俺がこんな戦略で1億円売ったんだぞ」と上司に武勇伝を聞かされることも多かった、あるいは自分の武勇伝を周囲に語ってきた世代です。

 しかし、今の若者はもうそんな強い「I」に興味を持たなくなっています。今の若者が興味を持っているものは、抜きん出た個人よりも隣の友人たちとの「チーム」です。つまり今の若手社員は「We」の世代なのです。

 理由は明確です。20代前半の若者たちは、生まれたときからPCや携帯電話が身近にありました。簡単に人とつながりを持てるだけでなく、フェイスブックやLINEなどで当たり前のようにグループをつくり、情報共有をしてきました。

 大学の卒業論文やレポートも、グループでディスカッションしながら形にしていく。皆で何かを進めるチーム戦に慣れているのです。