新サービスとは、アパレルメーカー初となるファッションレンタルサービス「メチャカリ」。定額で洋服を借り放題することができるアプリです。

 メチャカリのテレビCMに起用したのは、アイドルグループの欅坂46。欅坂46は15年に結成、16年にデビューした新しいアイドルで、メチャカリも新しいプラットフォーム。フレッシュさのあるアイドルを起用することで、サービスの新しさを表現したいと考えました。

 実は当初、乃木坂46を起用する案もあったのですが、プロデューサーの秋元康さんに、「お互い無名だから、どっちが先に有名になるか、競い合おうよ」と言われたんです。

 「本来は有名な人を使うんだけどな……」と思いながらも、秋元さんと組めば新しいものが見えるかもしれないという期待感から、欅坂46を起用しました。デビュー以来、ファンには女性も多いことが分かっていました。

 「買う」から「借りる」へと従来のファッションの概念を覆すプラットフォームは、これまでにないクールなイメージが必要だと僕は思っています。欅坂46は笑わないアイドルと言われており、他のアイドルに比べてクール。「ファッションといえばクール」ということを伝える意味でも最適でした。

「服は二の次」の人がターゲット

 アイドルを起用するメリットはもう1つあります。アイドルのファンはネットニュースやまとめサイトなどを日頃からよく見ており、ネットと親和性が高い人が多い。また、チケットやCDなどを頻繁に買っており、消費意欲が高いんです。

 そして、服は二の次の人たちであることも重要でした。一番はアイドルで、ライブにもCDにもお金を使うため、服は二の次になる。こういった人たちは、安い値段で洋服が借りられるメチャカリのサービスにピッタリ合うのではないかと考えました。

 テレビCMを投下した結果、最初の1カ月でユーザーが3500人増え、現在も数は伸び続けています。

 17年秋に放送したメチャカリのCMで、僕は1つの実験をしました。

 15秒のCMの最後に「ファッションもサブスクへ」というセリフを欅坂のメンバーたちに言ってもらったのです。「サブスク」とは「サブスクリプション」の略です。映画やドラマ配信サービスのネットフリックスや音楽配信サービスのスポティファイなどが有名ですが、月額課金制のサービスのことをいいます。

 サブスクリプションはITに詳しい人だと分かるけれど、一般の人はまだ聞いたことのない言葉でしょう。インフルエンサー的な女子高生がレンタルした服のことを「これサブスクしたよ」などと言うことから浸透していくのではないかとイメージしています。

 とはいえ、今のところ、ほとんど反応はありません。