僕は服が好きな人がレンタルしてくれる方法を考えていたのですが、堀江さんは服に興味のない人をターゲットにするべきだと言った。新しい視点だと思いました。

 時間を置かずにメチャカリの担当課長を呼んで、服が好きな人とそうでない人の両方のマーケティングをしようと伝えました。服に興味のない人に対してのアプローチ方法にはどのようなものがあるのか考えてみようと思ったんです。

新たな価値観を取り入れ続ける

 IT系の若い経営者たちと会う一方で、地方のローカル局の重鎮や政治家の方々とも会います。こちらは一気に年齢層が上がります。先日お会いした山口放送の会長さんは、90歳です。そういう方たちとの話も、すごく難しい。

 しかし、どんなに難しくても、大先輩方が話してくれる歴史や経済の話は非常に勉強になりますし、有意義で、個別指導をしていただいている感覚があります。

 IT関係者も地方メディアの方も、共通しているのは、会うと脳みそがすごく疲れるということ。話している間中、脳みそがフル回転しているので、家に帰っても興奮して2時間くらいは眠れません。

 そんなときは、電気をつけるとますます眠れなくなるので、あえて、ろうそくの光だけにしています。

 また、様々な業種の人と会う中で、気を付けているのは、ITのような成長産業だけでなく、斜陽産業の人とも会うということです。

16年11月には「コエ(KOE)」初の路面店、KOE HOUSEを自由が丘にオープンした

 アパレル事業は、ネットでの通信販売だとITに近いですが、リアルの店舗経営だと斜陽産業であり、両方に足を突っ込んでいるんです。

 だから、アパレル業界の経営者は、イノベーションを起こそうとするIT業界の価値観と、斜陽産業の価値観、例えば「日々戦略を打たなければ下っていく」という危機感のようなものの両方を持っていないと務まらないと思っています。

 人生は「アップトゥデート(最新の状態にすること)」です。バージョンをチェンジしながら、どんどん先に進んでいきたい。夢の中でもずっと、仕事のことを考えています。止まったら負け。休むと調子が悪くなるんです。

 様々な業種、幅広い年齢層の人と会い、自分にはない新しい価値観をどんどん吸収していくことが、会社を成長させる秘訣です。

(構成:尾越まり恵、編集:日経トップリーダー

AIが“同僚”となるであろう
2020年の新しい働き方を見通す1冊

AIが本格的に活用される時代、社会はどう変わり、企業はどうように変化していくのか。そのとき、人間に求められる能力とは――。 本書では、ビジネスの現場で採用事例とグローバルの最先端で活躍するAIの専門家による解説を通して、AIをうまく活用し、人間が能力を存分に発揮できる未来の新しい働き方を示します。


●いまなぜAIなのか?人類はどう向き合うべきか
●「AIが同僚」の時代に向けた働き方のロードマップ
●AIによって代替可能性が高い仕事とは?600職について試算・分析
●職場での実用化の今と未来 30社の最新導入事例を職種別に解説
●遺伝子分析、ソムリエ、CMクリエイター・・・AIの進化と専門技術  ほか