持ち物も印象に残すツール

 身振り手振りだけではなく、服装や持ち物も相手の心をつかむ大切なツールです。パフォーマンス心理学では、モノも気持ちを表現するツールとして「オブジェクティクス」と言います。

 オバマ前大統領に比べ、政治理念が深みに欠けると誰もが何となく感じていたトランプ大統領。

 そこで彼は、自分の話が正統で、伝統的で、重みのあるものだと強調するため、宣誓式にあるモノをこれまでの大統領よりも多めに持参しました。何でしょうか。

 聖書です。登壇してすぐに聖書を2冊、スピーチテーブルに置き、その上に手を重ねました。2冊のうち、上の1冊は黒い聖書。リンカーン以来、歴代の大統領に引き継がれているものです。トランプ大統領はその下にさらに赤い聖書を重ねました。これはトランプ家で受け継がれてきた聖書でした。

 過激な発言が目立っていたトランプ大統領が、2冊も聖書を持って登壇することで、その信仰深さを念入りにアピールしたのです。

 さて、では日本人のリーダーは、どんな「オブジェクティクス」を使えば、自分の正当性が伝わりやすいでしょうか。皆さん、考えてみてください。

(構成:福島哉香、編集:日経トップリーダー

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