関西ローカルながら、不思議な人気を持つテレビ番組「~オトナ度ちょい増しTV~おとな会」。
そこでは、独自の手法で成功した会社などが取り上げられている。関西ならではの着眼点、ど根性、そしてユーモア―――、そのエッセンスを伝えていく。 第16回は、徹底的に素材にこだわり昆布の最高峰を極めた「大阪の老舗昆布店」の物語です(前回の記事はこちらをご覧ください。)

 こんにちは! 大阪はMBS(毎日放送)のアナウンサー上泉雄一です。

 私は今「~オトナ度ちょい増しTV~おとな会」(水曜深夜0時59分から放送・関西ローカル)という番組の司会をしております。

 世に「大阪名物」数あれど、改めて大阪に来られた際にお召し上がりいただきたいのが「きつねうどん」、中でも「道頓堀今井」の「きつねうどん」です。数年前からの爆買いで外国からのお客様が多くなった道頓堀。映画やドラマで大阪を象徴する場所として必ず登場するカラフルな場所の中に道頓堀今井の本店があります。

   

 周りのお店の派手さが嘘のように、ここだけ少し異空間な感じさえ漂う趣のある外観。ガイドブックにも必ず掲載される名店で、行った方も多いかと思いますが、まだ行かれたことのない方は、まず定番中の定番で、筆者もいつも注文する「きつねうどん」を食べてみてください。創業70年を超える伝統の「お出汁」の味と、程よい甘みの「おあげさん」。そして、つるつるとのどごしよい「うどん」のバランスは絶品です。今井徹社長をして「昆布だしはお店にとって命」と言わしめる、徹底的にこだわったお出汁は北海道・道南産の昆布と九州産のさば節とうるめ節を使ってじっくりと旨みを煮出しています。

 うどんがテーブルに来ましたら、まずお出汁をすすってみてください。大阪ならでは、いや、今井ならではの昆布の旨みのたっぷり効いた甘みがありながら深みのある出汁に、特にこの季節は間違いなく「……ほうっ」となるはずです。ちなみに筆者流の食べ方は、ここにトッピングの「おぼろ昆布」を加えて、トロッと程よくお出汁になじんだ「おぼろ昆布」をうどんと共にすすります。うーん、たまらん。書きながらまた食べたくなってきました。

筆者のおすすめはおぼろ昆布とうどんを一緒にすすること

 そして、口の中がうどんと昆布に慣れたタイミングで「おあげさん」をガブリ。またここからも、たっぷり含まれた出汁が、おあげさんの甘みと併せて口いっぱいに広がります。ひと口ごとに旨みの広がる「今井のきつねうどん」は、ぜひ出汁を飲み干してください。きっと大阪の「大阪人のソウルフード」である昆布だしの文化が伝わってくるはずです。

百貨店に朝一番から行列が……

 さて、改めて大阪でどれくらい昆布が愛されているか? というと、百貨店に朝一番から長蛇の列ができる程なのです。これ、何を買うための行列かというと大阪の老舗昆布屋である「神宗(かんそう)」の「徳用塩昆布」を購入するためなのです。

「神宗」DATA
・創業: 1781年
・社員数:150人(パート・派遣含む)
・年商: 約34億円(2014年度)