関西ローカルながら、不思議な人気を持つテレビ番組「~オトナ度ちょい増しTV~おとな会」。
そこでは、独自の手法で成功した会社などが取り上げられている。関西ならではの着眼点、ど根性、そしてユーモア―――、そのエッセンスを伝えていく。
そろそろ湯豆腐のおいしい季節となりました。そこで、第15回は幾度となく訪れた危機を職人のこだわりと柔軟な発想で乗り越えてきた「京都の老舗豆腐店」の会長の熱き想いをお送りします(前回の記事はこちらをご覧ください)。

 こんにちは! 大阪はMBS(毎日放送)のアナウンサー上泉雄一です。

 私は今「~オトナ度ちょい増しTV~おとな会」(水曜深夜0時59分から放送・関西ローカル)という番組の司会をしております。

 大阪に出張に来られて、夜の食事を楽しむとき、「お店選び」は、どうされていますか?「そんなにお金をかけず……」「大阪の地元の雰囲気を楽しめて……」「1人でも行けるところがあればいいなぁ……」なんて、お考えなら、えぇとこがあります!

 そんな雰囲気がバッチリのお店、大阪・梅田にある鉄板焼きのお店「どんたく」です。「東通り商店街」という、これまた様々なお店が集う繁華街を1筋裏手に入ったところにある、こぢんまりとしたお店。地元の人間も知らなければ入りにくい感じの入り口なのですが、どうぞ遠慮なく引き戸を開けてみてください。

 10人ほど座れる鉄板のカウンターが目に入ると同時に「じゅうじゅう」というお好み焼きを焼く音、そしてソースを焦がした甘い匂いが食欲をいきなり襲撃してきます。お勤め帰りの方々はもちろん、カップル、お1人様まで色んなタイプのお客様が、鉄板で焼かれたアツアツのメニューを食べながら、ビール(こういうお店は「生ビール」ではなく、厚手のガラスコップに自分で注いだ瓶ビール)を飲みながらワイワイと盛り上がっておられます。

 「野菜炒め」に「モダン焼き」「ネギ焼き」と何を頼んでもハズレなしですが、筆者が是非食べていただきたいのが「とん平(とんぺい)」です。今でこそ全国的に「とん平」というメニューは食べられる店が増えましたが、昔は関西独自のメニューでした。ま、言ってしまえば「豚ロース焼の卵巻き」なのですが、お好み焼きがお店によって特徴があるのと同じ様に「とん平」も店によって差があります。

 ここ「どんたく」の「とん平」はベースとなる豚ロースが草鞋(わらじ)のような大きさで、厚さ1センチはあろうかという肉厚のもの。これを鉄板の上でやわらかく焼き、薄く半熟に焼かれた卵焼きで包みます。ここにたっぷりのマスタードとソースが注がれます。これまた、「じゅうじゅう~」という音とソースの香りが鼻腔をさらに刺激します。ほど良く食べやすい大きさカットされたとん平を、さあ召し上がれ!

 ひと口をほお張った瞬間、美味しい豚の肉汁と、マスタードの刺激、甘いソースの味が口いっぱいに広がります。ここに冷えたビールをゴクリと飲めば、至福のひと時が訪れること間違いなしです。

 一見、愛想の悪そうな(笑)名物オカンとの会話もこの店の重要な味わいどころです。このオカン、ホントは照れ屋で心優しいんですが、最近は体調を崩され、お店に出たり出なかったりですので、もしお店で出逢えたら、その日は「当たりの日」です。ぜひ「どんたく」で、「これぞ大阪のオカン」のトークの洗礼を浴び、舌と耳と目と鼻で大阪名物を体感して頂き、土産話としてお持ち帰りください。

寒くなってきたから京都で湯豆腐でも……

 さて、「寒くなってきたから、京都で湯豆腐でも食べようかな?」なんて、少し「おとな」になった感じがしませんか?国内はもちろん、今や世界中からインターネットで情報を手にしたお客様が詰めかける豆腐料理専門店が京都にあります。それが「とようけ茶屋」です。「湯豆腐」はもちろん、生姜と餡かけが食欲をそそる「生ゆば丼」などが人気で、価格がお手頃なのが、ファンの多い秘密です。その人気メニューの豆腐を作っているのが、「とようけ屋山本」。この豆腐も決して高いものではなく、普段の食卓に並ぶお求めやすいもので、連日、この豆腐の味を求めて大勢のお客さんが押しよせています。

『とようけ屋山本』DATA
・創業: 1897(明治30)年
・社員数:50人(パート・アルバイト含む)
・年商: 約3億3000万円(2016年)