関西ローカルながら、不思議な人気を持つテレビ番組「~オトナ度ちょい増しTV~おとな会」。
そこでは、独自の手法で成功した会社などが取り上げられている。関西ならではの着眼点、ど根性、そしてユーモア―――、そのエッセンスを伝えていく。第13回は、倒産寸前の製麺所が一転、全国のラーメン店から注文が殺到する超人気店に登りつめた、奇跡の復活劇をお送りします。

 こんにちは! 大阪はMBS(毎日放送)のアナウンサー上泉雄一です。
 私は今「~オトナ度ちょい増しTV~おとな会」(水曜深夜0時59分から放送・関西ローカル)という番組の司会をしております。

 「タレントさんプロデュースのお店」って、皆さんはどんなイメージをお持ちですか?よくも悪くも様々なハードルがありますが、大阪には本業の飲食店の皆さまからも絶大な信頼を得ているお店があるのです。そのお店こそ、漫才コンビ「シャンプーハット」のツッコミ・てつじさんプロデュースのつけ麺屋「帰ってきた宮田麺児」です。ちょっと変わったこの店名、てつじさんの本名「宮田哲児」が由来です。

 関西にも増えた数多のつけ麺屋さんの中でも、宮田麺児は、その店名の通り、特に「麺」にこだわったつけ麺屋さんです。なんと、メニューは3種類の麺からお好みのものを選ぶんです。てつじさんがこだわってプロデュースした麺は単なる「細麺」や「太麺」という種類ではありません。小麦を半分以下にまで削って製粉し、小麦の持つ味を全て出し切った、その名も「小麦の大吟醸」。濃厚な小麦の香りが際立つ「小麦のエスプレッソ」。ふわふとした軽い食感が魅力の「空飛ぶ小麦」。

 もう1度書きますね。「小麦の大吟醸」「小麦のエスプレッソ」「空飛ぶ小麦」――コレが3種類の麺の名前なのです。

 なかなか慣れないと「どういうこと?」と思われるかもしれません。あえて、他の物に例えますと「日本酒」みたいな感覚です。3種の麺、全て小麦の種類、配合、麺の太さが違うのです。なので、味わいが違う。本当に全く違うのです。驚きますよ!

 麺の量は各180グラム。お値段各880円。何度も行った筆者の経験で申しますと、2人でお店に行って3種類の麺を全て頼み、食べ比べをしながら食べる、いや、「麺の風味を味わう」のがベストですが、お1人様の場合どれにしようか迷いますよね。

「帰ってきた宮田麺児」自慢のつけ麺

 そんなアナタには、「空飛ぶ小麦」が筆者のおススメです! しかし、改めて「空飛ぶ小麦」って!「何だこの名前!」とお思いの読者もいらっしゃるでしょう。そのお気持ち分かります。私も初めての時はそうでした。「麺は空を飛ばん!」とキレイにツッコミました。

 ……しかし、食べてみて下さい。世の中、麺が数多あれど、これほど「軽い」食感の麺を食したことはありません。軽いんです。コレだけはいくら文字で表現しても伝わりません。アナウンサーとしていかがなものかですが、是非1度実感していただきたいのです。

 注文して、麺が来ましたら、まずは麺を2~3本お箸でつまみ上げてみてください。指先の感覚が「おや?軽い!」となるはずです。そして、そのままスープに浸すことなく、(ココ、かなり重要です!)口に運んでそのままスルスルッと啜ってお召し上がりください。おそらく、今までのつけ麺では味わったことのない食感に驚いているうちに、じわじわと小麦の風味が口いっぱいに広がっていくはずです。この体験はなかなかないと思うのです。

 そして、いよいよ2口目は、麺をスープに浸けてお食べ下さい。宮田麺児のスープは角切りのトマトと細かく刻んだ「豚カス」の入った「濃厚ベジタブルポタージュスープ」です。ここもこだわっています! ジャガイモベースのとろみ、アサリのコクもある絶品のスープ!このスープとこだわりの軽い麺が絡み合い、口の中にツルツルと入ってきます。

 「麺類はつゆにどっぷり浸したい派」である筆者流の食べ方は「スープ増量(120円)麺そのまま」と注文。スープに麺をしっかりとくぐらせ、たっぷり絡んだスープを啜りこみながらいただきます。うん、うまい!

 軽い食感と濃厚なスープのバランスが素晴らしく、それでいて小麦の風味を楽しみながら、飽きることなく麺を完食してしまいます。残ったスープをそのままゆっくり頂戴してもまだ少し残るスープに、さらにカツオ風味の「スープ割り」を注ぎ(こちらは無料!)スープの風味を変え、心ゆくまで最後の一滴まで楽しみます。

 筆者は、今まで数多くの「つけ麺屋」に行きましたが、コレほどまでに「お1人様」も「グループ」も「女性客」「男性客」が同じくらいの割合でいらっしゃる、つまり万人に愛されている「つけ麺屋」は珍しいと感じています。

 大阪に出張に来られた皆様、男女を問わず、ぜひ宮田麺児を味わってみてください。……あ~書いてたら、また食べたくなってきました。