今回、バルミューダの皆さんに話を聞かせて頂いて、皆さんから伝わって来たのは、「寺尾社長は常に本気で考えている」ということでした。そこには常識や前例なんてことは一旦度外視して考え、既成概念なんてコレっぽっちも存在しませんでした。

 

素人だから強かった

 

 思えば、寺尾社長ご自身が全くものづくりの素人でした。「バルミューダ」はズブの素人が家電作りに取り組むところから始まりました。家電を知らず、今までの常識を知らないからこそ次々と常識を覆す商品を世に送り出し、ヒットさせていきました。「自然界の風を再現する扇風機」「感動のトースター」も、パッと聞いた感じでは無理難題といわれても仕方のないミッションですが、寺尾社長の中にはしっかりとイメージができていたはずです。更にそのイメージや想いが社員の皆さん全員に伝わっていました。社員の中に1人でも「そんなの無理です」と言う人間がいれば、これらの商品は世に出ていなかったことでしょう。

バルミューダが生んだ「感動のトースター」

 番組の顧問である、経営コンサルタントの小宮一慶さんも常々「経営者はスタッフに意味を伝えるだけでなく、スタッフと意識を共有することが大事」という話をされていますが、まさにこの理念があったからこそ実現したんでしょうね。

 皆さんも、仕事に限らずいろんなケースで「やってみたいなぁ」「できたらいいなぁ」と思いながら「……でもなぁ」と行動に移さないことってありませんか? 私自身、そんなことばかりです。それは「本気」で思っていないからでしょうか?いや、きっと様々な常識や思い込みが「本気」を邪魔しているのかもしれません。

 常識や既成概念によって見えなくなっている本気を見つけ出し、小さなことでもいいので行動に移していければ、きっと新しい自分、新しい世界に出会えるのだと思います。そう考えるとこの先の人生、どんな「新しい自分」に出会えるのか?今からとっても楽しみです。

 寺尾社長とバルミューダの方々の姿を拝見し、改めて自分の「本気」と向き合ってみようと思いました。常識や思い込みを疑いながら。

(この記事は「~オトナ度ちょい増しTV~おとな会」2016年7月6日放送分を元に構成しました。編集:日経トップリーダー

五感経営 ― 産廃会社の娘、逆転を語る』が好評発売中です。

日経ビジネスオンラインの好評連載「ドラ娘がつくった『おもてなし産廃会社』」に、大幅に加筆、編集しました。

名経営者による「会社見学記」も掲載

「肩肘張らずに自然体。それでもなぜ胆が据わっているのか」
――伊那食品工業株式会社 取締役会長 塚越 寛氏
「後継者にしたい娘ナンバーワン、優しそうに見えて実は……」
――星野リゾート代表 星野 佳路氏

<主な内容>
【CSV編】グローバルに考え、ローカルに行動する
【リーダーシップ編】しつこいトップダウンに始まり、おおらかなボトムアップに至る
【競争戦略編】値決めは経営。安売りは断固、拒否します!
【人材教育編】「自分で考える」のは面倒くさい? 仕事の醍醐味を伝える
【キャリアアップ編】「社長=父」、この繊細にして偉大な上司の生かし方
【ワークライフバランス編】バツイチのワーキングマザーが、心の安らぎを取り戻すまで
【コミュニケーション編】社長業は、社員とのあいさつ一つから真剣勝負
エピローグ ―― 笑われてもなお、夢を描き続ける