さて、皆さんは「お茶のブレンド」って聞かれたことはあるでしょうか?
例えば「長安」という銘柄のお茶を作るとしましょう。この「長安」を作るのには、何種類もの既存の茶葉をブレンドし、ひとつの銘柄のお茶を作るのです。筆者はてっきり「長安」という名前の茶葉を栽培し、お茶にすると思っていました。つまり「茶葉の名前」=「銘柄」だと思っていましたが、違っていたんですね~。アナウンサー生活25年。まだまだ勉強不足でお恥ずかしい限りです。
 では、その「長安」をブレンドする作業。1度ブレンドすれば、レシピ通りの割合で茶葉を混ぜれば同じ味になるのかと思いきや、お茶というのはそんなに簡単なものではなく、季節や茶葉の状態によって色・香り・味が微妙に変わるんです。そのため、前回と同じ割合でブレンドしても決して同じ味にはならないそうです。では、どうするのか?
 そうです! 銘柄の味をずっと同じに保つために、社長が毎回ブレンドする毎に、色・香り・味を確かめ直し、微妙な違いを見極め、同じ品質を保つために微調整をするのです。そのために、常に一定の光が保たれた大きな窓のある部屋でブレンドは行われ、お茶の色を正確に見極め、テイストを繰り返しながら配合の分量を調整して行きます。「これでも仮の配分です。アカンかったらやり直しです」。社長は全神経を五感に集中させ、変わらぬお茶の味を守り続けています。これほどの手間を掛けてのお茶作りを知ってしまうと、1杯600円というお値段のお茶は、十分にその値打ちを感じるのではないでしょうか?

【メソッド2】社長の( 絶対的な舌 )による品質管理

 続いて、メソッド3です。

【メソッド3】新しい(???)への探究心

 丸久小山園を二人三脚で支える社長と専務。職人気質で絶対的な舌を持つ社長に対し、専務はその社長の舌で守られる素材を活かすため常に新しい可能性を求め、様々なアイデアを考えます。

混ざりやすい抹茶で特許まで取得

 例えば、ペースト状の抹茶。従来の粉末のモノよりも「混ざりやすい」のが特徴で、ソフトクリームや抹茶菓子に威力を発揮し、特許を取得しました。

ペースト状の抹茶を開発
ペースト状の抹茶を開発
夏に嬉しい水で泡立つ抹茶
夏に嬉しい水で泡立つ抹茶

 専務のアイデアはこれにとどまりません。次に生み出したのは、夏に冷たく美味しい「抹茶」を飲んで欲しい!と考案した「水で泡立つ抹茶」。
 通常ではお湯でしか泡立たない抹茶を、フリーズドライ加工など独自の工夫を施し、野外でも水さえあれば簡単に立てることが出来る「新しい抹茶の形」を生み出しました。新しい可能性を求めて開発されたこの抹茶は特許を取得しました。

 さらに、日本茶カフェでもお茶の本来の良さを知ってもらおうと作ったのが、1本2862円の抹茶ロールケーキです。お茶とのセット(1200円)は、お店で1番人気のメニューとなっています。このロールの真ん中に使われた本格的な抹茶は甘く濃厚な味わいで、店頭にある石臼でその日に挽いた挽きたてのものだけを使うため、1日8本ほどしか出来ないこだわりの逸品。
 これらの商品はすべて、宇治茶の老舗・丸久小山園が、心から「本来のお茶の良さを知ってもらいたい!」という信念から生まれたものばかり。社長の舌でお茶本来の味を守りながら、裾野を広げるべく努力を惜しまない姿が丸久小山園の伝統を支えているのです。

【メソッド3】新しい( 日本茶の可能性 )への探究心