毎回番組では、取材の最後に、「おとなフィロソフィ」と名づけて、経営者やリーダーに企業理念や経営哲学を端的に語ってもらっています。
伝統を守りながら勇気ある「超変革」を仕掛け続ける中尾さんにその哲学「おとなフィロソフィ」を伺いました。
「伝統工芸を守るというのは時代に沿うもの作りを受け入れてもらって、それに興味を持った作り手がまた生まれてくる。この両方が成立しないとすたれていってしまうんです」
伝統工芸の手法にメスを入れ、タブーを恐れずそれをプラスに変えた手ぬぐいの「超変革」。ナカニの挑戦は様々なことを教えてくれました。そこには受け継いできたものに対する絶対の自信があり、だからこそ、今まででは考えられなかった一手が打てるのかもしれません。

これまでテレビ番組の会議では「そんなテーマで数字(視聴率)はとれるのか?」「そんなやり方で数字がついてくるのか?」という言葉が出てくるケースが多くありました。
この「おとな会」という番組の立ち上げに当たって最初に掲げたテーマは、その数字重視のものづくりへの挑戦、いわば「タブー」でありました。本当に伝えたいテーマがあるなら、視聴者の皆さまが見たいと思う内容に沿って丁寧に番組を作れば、きっとそのメッセージが伝わり番組のファンは徐々に増えていくんじゃないか?というものでした。
最近「『おとな会』見てますよ!いい番組ですね!」とお声を掛けていただくことがあります。まだまだ道半ばではありますが少しづつその手ごたえを感じている筆者とスタッフ。さらには視聴者の方の中から「この番組を作りたい!」と興味を持った作り手が生まれてくればこの「超変革」は大成功なんでしょうね。夢はまだまだ続きます。
(今回の記事は「~オトナ度ちょい増しTV~おとな会」2015年4月29日放送分を元に構成しました

靴下専門店の全国チェーン「靴下屋」を一代で築いたタビオ創業者、越智直正氏の人生訓。15歳の時に大阪で丁稚奉公を始めてから60年、国産靴下に懸ける尋常ならざる熱情を語り、経営の王道を説く。『靴下バカ一代』は好評販売中です。詳しくはこちらから。
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