東大阪に14万2000坪(なんと甲子園球場12個分!)の敷地面積を誇り、14学部48学科を備え3万人の学生を数える近畿屈指のマンモス大学へと成長した近畿大学。
 今回、番組を通じて知ることができた、受験生増に繋がる改革はどのようなものだったのでしょうか?
 現在も改革の途上でありながら「近大をぶっ壊す!」というテーマのもと2020年を見据えた「超近大プロジェクト」でさらなる進化を遂げようとしている近畿大学。
 「決して変えることができない」といわれ続けてきた大学の序列に「それならば!」と挑戦し続けるなにわのメソッドをひも解いてまいりましょう。

【近畿大学「超近大プロジェクト」の成功メソッド】
【メソッド1】(???)に選ばれる大学に生まれ変わった
【メソッド2】弱点と正面から向き合い(???)をつくった
【メソッド3】創立以来の精神「(???)力」で「近大マグロ」が誕生
【メソッド4】新入生を(???)の気持ちで迎え入れる

 「超近大プロジェクト」とは、「近大を超える」というわけです。さて、そのメソッド1から見ていきましょう。

【メソッド1】(???)に選ばれる大学に生まれ変わった

 今回の主人公・世耕石弘さん(46)は、近畿大学創設者・衆議院議員だった世耕弘一氏の孫にあたり、現在は大学の広報部長として大学のPRはもとより「超近大プロジェクト」の指揮を執るとともに大学改革のノウハウを伝えるために全国を飛び回っています。

創設者のお孫さんであり、「超近大プロジェクト」の指揮をとる世耕石弘さん
創設者のお孫さんであり、「超近大プロジェクト」の指揮をとる世耕石弘さん

 1925年に前身の大阪専門学校が誕生し、1949年に商学部・理工学部の2つの学部で東大阪市に設立された近畿大学。
 古くから大学を知る地元の方は「男子校のイメージ」「女子学生を見つけるのは難しかった」と言われるほど、バンカラの校風で知られる大学でありました。それもそのはず約30年前の1980年代ごろは女子学生の占める割合はわずかに5%ほど。
 男子校といわれても仕方のない数字です。

 そこで10年ほど前から女子に選んでもらう大学になろうと女性を意識した様々な設備投資を行ってきました。
 まず学業面では2010年に「総合社会学部」を設立。この学部には「心理系」
「社会・マスメディア系」「環境・まちづくり系」と女子に人気の専攻をそろえました。

 さらに翌年にはインテリアや空間コーディネートが学べる建築学部を設立し時代に即した学部を充実させました。またキャンパスにはショッピングモールにあるような、オシャレなフードコートを設置。そこには「モスバーガー」や「すき家」「ボウルキッチン」など、学生にはお馴染みの店がズラリと並び学食の雰囲気も一新しました。
 そして、学内に61カ所のパウダールームを設置! ここで女子学生はメイク直しはもちろん、男子生徒の目を気にすることなくおしゃべりを楽しみ、様々な目的で使用されています。  

学内に61カ所のパウダールームを設置
学内に61カ所のパウダールームを設置
 

 飲食業界では「女性を取り込むには、まずトイレを美しく!」とはよく言われますが、パウダールームまで大学に設置するとは! 本気度が伺えますよね。

 このような女性を意識した改革がじわじわと広がり、今や男女の比率も7:3まで迫ってきました。女性の現役近大生も「おしゃれなコが多くてビックリやんなぁ!」と下町感たっぷりの大阪弁でインタビューに答えてくれる方が大勢いらっしゃいました。女性に人気が出ると必然的に男性の人気も上がる。いつの時代も変わらない鉄則はここにも存在しました。

【メソッド1】( 女子 )に選ばれる大学に生まれ変わった

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