【メソッド3】(???)で箸文化の魅力を伝える

 そして、古きよきものを今に伝えたいという思いから兵左衛門が始めたのが、箸の歴史や正しい使い方を伝える「お箸知育教室」というもの。
 正しく箸を持てる割合は成人でも30%前後で、しかも年々減ってきています。その中、子ども向けに始めた活動が、今や老若男女を問わず人気となり全国各地の学校や企業から依頼が寄せられています。この教室の最後にはオリジナルの箸を作ります。自分の手の大きさに合わせて材料を切り、ヤスリで形を整え、その箸に色をつけ、イラストを書き自分だけの箸を作ります。
 この自分でデザインした箸は、兵左衛門でキレイに最終仕上げをしてお客さんに送り届けられます。もちろん、こちらも口に入れても安心なもの。世界に1つだけ、自分の箸をデザインすることで、自然に箸への愛着が湧いてきます。「箸は道具というだけでなく、教育にも繋がっていくものなんです。黙っているだけではなく、自分たちから動いて少しでも多くの皆さんに本物の箸の良さを知っていただきたいんです」と浦谷さん。
 1998年から始めたお箸知育教室。今年で参加者は11万人にものぼります。今、改めて箸の大切さが見直されているのかもしれません。

【メソッド3】( お箸知育教室 )で箸文化の魅力を伝える

 最後にメソッド4を見てみましょう。

【メソッド4】(???)を箸にリサイクル

 兵左衛門が行う取り組みの1つとして「あるモノ」を再利用して箸を作っています。何だか分かりますか? 木でできていて、要らなくなったモノ……。それは、野球の試合で「折れたバット」なんです。

リサイクルから生まれた「かっとばし!!」

 プロや大学の野球の試合や練習で折れたバットをリサイクルして箸を作っているのです。バットから作られたお箸は、その名も「かっとばし!!」うまいネーミングですね。

折れたバットを再利用して箸を作る。活動に賛同したプロ野球の12球団から折れたバットが送られてくる
折れたバットを再利用して箸を作る。活動に賛同したプロ野球の12球団から折れたバットが送られてくる

 しかも、ただ折れたバットから箸を作るだけではなく、その売り上げの一部をバットの素材となるアオダモの木の育成事業として寄付するという活動を行っています。この兵左衛門の活動に賛同し、今ではプロ野球12球団全てから折れたバットが集まるようになりました。この折れたバットには、日本ハムの大谷翔平選手や中田翔選手、巨人の坂本勇人選手など有名選手のバットもあります。12球団のロゴが入ったこのお箸は、兵左衛門の中でもヒット商品の1つというのも頷けます。憧れの選手が使っていたかもしれないバットから作られた箸でご飯を食べるって、とっても夢がありますよね。

【メソッド4】( 折れたバット )を箸にリサイクル

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