関西ローカルながら、不思議な人気を持つテレビ番組「~オトナ度ちょい増しTV~おとな会」。
そこでは、独自の手法で成功した会社などが取り上げられています。関西ならではの着眼点、ど根性、そしてユーモア―――、そのエッセンスを伝えています。第22回は、塗り箸のシェア8割を誇る福井県の老舗店の信念の物語をお送りします(前回の記事はこちらをご覧ください)。

 こんにちは。大阪はMBS(毎日放送)のアナウンサー上泉雄一です。私は今「~オトナ度ちょい増しTV~おとな会」(水曜深夜0時59分から放送・関西ローカル)という番組の司会をしております。

 「ここで食事ができるようになれば一人前の証」なるお店はそれぞれの街におありかと思います。大阪でそんなお店の1つが道頓堀にある、すき焼き・しゃぶしゃぶの名店「はり重」です。1919年に創業したお店は、戦後間もない48年に芝居小屋や劇場がひしめいていた道頓堀にお店を移して以来、ここに通う旦那衆やスターに愛され続け、いつしか「『はり重』でごっつぉ(ご馳走)食べる」ことは大阪人のステータスとなりました。大阪市の大動脈・御堂筋の道頓堀に位置するお店は、70年前の建物の雰囲気をそのまま残し、ランドマークの1つとなっています。
 今回ご紹介するお店は、その「はり重」のお肉の味をもっと気軽に楽しんでもらえるお店で、本店と同じ建物の中にある「はり重 カレーショップ」です。
 カレーショップとあって、おススメはお肉のたっぷり入ったカレーライスやカツカレーですが、ぜひお召し上がりいただきたいのが「ビーフワン」。名前から想像できますか? お椀にあるご飯の上に乗せられた牛肉が、ふわふわの卵でとじられた、いわゆる「他人丼」です。

はり重 カレーショップの注目メニュー「ビーフワン」

 さすがはお肉屋さん、やっぱりお肉の味わいが違いますね。味付けも、くどくなく上品に楽しめます。ボリュームも多過ぎず、少な過ぎずと、48歳になった筆者にとっては絶妙なバランスなのです。お値段も800円(税抜き)と、本店のメニューと比べるとお値打ち。いつか本店で「はり重」のすき焼きをたらふく食べることを夢見ながら、ご飯とお肉をわしわしと頬張る筆者であります。

「箸」の文化を広げたい

 その食事をするときに、欠かせない食器が「お箸」。
 雑貨店などでふらりと商品を眺めているとき、ちょっと良い食器などを見ると「こんな食器で食事ができたらなぁ」なんて感じることが多くなってきました。中でもお箸って毎日使うものだけに「良い物」を使いたいのですが、単に道具としての箸なら100円均一店で手に入ります。
 しかし、そんな「箸」に徹底的にこだわり、自らが日本の箸文化を世に広める一端を担いたい! そんな思いで箸作りに邁進する会社が福井県小浜市にある「株式会社兵左衛門(ひょうざえもん)」です。

「兵左衛門」DATA
・創業     1921年
・年商     10億円(2017年3月1日現在)
・社員数    80人