これが大ヒットとなり、初年度に38万個を売り上げました。

 デパートのある店舗では、もともと昔ながらのおこしを扱っていたのですが、「ポンポンジャポン」の発売後、店舗売上高がなんと8倍になりお店の雰囲気もガラリと変わりポップなお店となっています。

 「食べて美味しくて、後で調べたらおこしだった、とのお声をいただきました。すると、今度は世代を超えて『私たちの時代のおこしは、こうだったよ』と会話が弾むんです」

 実際に、「ポンポンジャポン」のヒットの影響で従来のおこしの売り上げも底上げされ、人気も少しずつ回復してきたんだそうです。

 伝統ある商品をベースに、今の時代の変化に対応していくことで、また本来の商品の良さが見直されたのは、ひとえに小林さんをはじめ、社員の皆さんの「おこしの美味しさを伝えたい!」という想いがお客様に届いた証です。

【メソッド2】社運をかけた( 現代風 )おこしを開発

 最後はメソッド3を見てみましょう。

【メソッド3】(???)にチャンスを! 柔軟な発想を採用

 「私が先頭切ってやりましたから、後から社員がドンドン意見を言えるようにしたかったんです」と小林さん。

 商品のアイデアは、社歴・部署を問わず誰が考えてもOK。気負わず相談してほしいと、社長室は作らず、デスクは社員のすぐ近く置きました。これによって、ヒット商品が次々と生まれました。

 「気軽に試食してもらえるし、色々な意見をもらえるので、とてもよい環境だと思います」と話す入社4年目の前川由紀奈さんは、社長も驚く「斬新なおこし」の開発者でした。

 アメリカのお菓子をヒントに、2年前に誕生した「マシュー&クリスピー」。

アメリカでおこし的お菓子を発見! 日本風にアレンジして「マシュー&クリスピー」を発売した

 おこしと言えば、硬い食感が普通ですが、これは、今までにない柔らかいおこし。そのきっかけは、前川さんがアメリカに行った時のこと。前川さんは、お米をマシュマロで固めたお菓子に出合いました。その瞬間
「これは、おこしやん!」
と思ったそうです。

 しかし、前川さんがアメリカで食べたものは、柔らかさよりもパサパサした食感が残るものでした。そこで、日本人の味覚に合わせてしっとり感を出そうと、1カ月に100回も試作を繰り返し、それが7カ月も続き完成しました。

「おこしから新しいスイーツを作れたと胸を張りました!」と話す前川さん。

 さらに、完成した土台の生地の上には、チョコレートなどをトッピングしキャラクターを描くなど手作り感溢れるスイーツへとなっています。

おこしがバレンタイン商戦に参入!

 マシュー&クリスピーの登場によって、おこしは、今までは無縁だったバレンタインやハロウィンといったイベントでの需要を掘り起こすことに成功しました。

 さらには、表面のマシュマロに写真やメッセージ、会社のロゴなどを入れたオリジナル商品をオーダーできる「カスタムオーダーサービス」まで対応し、記念品やノベルティーとして使われるなど可能性は止まることを知りません。

 小林さんは「おこしは、大阪で昔からあるお菓子ですが、進化させて今の方に召し上がっていただくことで、また新たな可能性が出てきたと思っています」と話します。

【メソッド3】( 若手社員 )にチャンスを! 柔軟な発想を採用

 では、ここであみだ池大黒のメソッドをまとめてみましょう。

【あみだ池大黒の「復活」メソッド】

【メソッド1】( 美味しさの追求 )が200年の伝統を守った
【メソッド2】社運をかけた( 現代風 )おこしを開発
【メソッド3】( 若手社員 )にチャンスを! 柔軟な発想を採用