【メソッド3】黒染めの技術を(???)化

 さらに京都紋付は、デニムをきっかけに、黒染め技術を活かしたアパレル製品を次々と開発します。

黒いアパレル製品を次々と生み出した
黒いアパレル製品を次々と生み出した

 「アンリアレイジ」はパリコレにも参加する人気デザイナー・森永邦彦さんが手掛けるブランドで、あのレディー・ガガにも衣装提供したことがある森永さんが、京都紋付に黒染めを依頼しました。
「光をテーマにした服を発表していますが、光の反射の逆である、光の吸収を追及したときにどういう黒があるかを調べると、日本一の黒を染める京都紋付に出合ったんです」と、森永さんは京都紋付の黒に惚れ込みました。

黒染めの技術をブランドに

 このように他社の商品を染めることで、黒染め“技術”そのものをブランドとして確立した京都紋付。
 荒川さんは「黒に関しては文句を言わせません。我々の黒染めをさせていただいたら、そのブランドの製品の価値が上がる、といわれるのは嬉しいです」と、その黒染めの技術に絶対の自信を持ちます。

 京都紋付の黒染め技術は、国内にとどまらず、海外のアパレルショップからも注文が来ます。今や海を越えて、世界9カ国・14店舗で商品を扱うまでになりました。京都紋付は、日本の黒の美しさを世界に広めています。

【メソッド3】黒染めの技術を( ブランド )化

 最後にメソッド4です。

【メソッド4】(???)を黒染めでよみがえらせる

 さらに、101年の伝統ある黒染め技術を活かして、京都紋付は新たなビジネスを始めました。

 京都紋付には毎日多くの着古した衣類が送られてきます。何のためでしょうか?
 実はこれらの衣類を「黒」に染め直してリサイクルするためなんです。送られてきた衣類は、専用の機械で黒染めし、反物と同じように黒がより黒くなる深黒加工を施し天日干しで乾燥させます。すると、襟元が黄ばんでいたシャツや、ベルト汚れがあったパンツも見事に「黒」のシャツやパンツに生まれ変わりました。しかも、黒染めの染料は、綿などの植物繊維に反応し、ポリエステルなどの化学繊維は染まりません。そのため、衣類の素材によって 染まり方に味が出てくるのです。

思い出の服だって黒く生き返ります
思い出の服だって黒く生き返ります

 いやぁ~、面白い発想ですよね! 注文は、京都紋付のホームページで受け付けているほか、全国展開のリサイクルショップ「セカンドストリート」の店頭に申込用紙を設置しています。価格は、Tシャツなら2900円から、コートは5500円からとなると、新しいものを買うより安いかもしれません。改めて「黒」という色の持つ力に驚かされます。

【メソッド4】( 古着 )を黒染めでよみがえらせる

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