では、ここで「IKEUCHI ORGANIC」のメソッドをまとめてみましょう。
【メソッド2】コンセプトを徹底した( 自社ブランド )を確立
【メソッド3】( 好みのタオル )を見つけてもらう直営店を展開
毎回番組では、取材の最後に、「おとなフィロソフィ」と名づけて、経営者やリーダーに企業理念や経営哲学を端的に語ってもらっています。
商品に対する絶対的な自信が後押しした
毎日使うタオルだからこそ、肌ざわり、安全性、環境面をとことん追求し、自社ブランドを確立し心地よいタオルをさらに広めるIKEUCHI ORGANIC。様々な困難をも乗り越えてきたそのおとなフィロソフィとは?
「IKEUCHI ORGANICのタオルを使っていただくお客様は、高いお金を出して買っていただいています。その皆様から『よかった』と喜んでいただけるのが生きがいです。そんな商品をこれからも作り続けていくことです」
取引先が倒産をして自身の会社の経営難に陥ったとき、売り上げのわずか1%だった自社ブランドのタオルに舵を切った池内さん。その決断は想像を絶する覚悟だったと思います。しかし、自社の商品に対する絶対の自信がその決断を後押ししました。

筆者は先日亡くなられた星野仙一さんに、生前、随分とかわいがっていただきました。そのときに「自分の新聞記事を、堂々と自信を持って自分の子どもに読ませられる記事を書く記者としか付き合わん!」と話しておられました。池内さんも「子どもたち・お客様のために、自信を持って安全・安心といえる商品を作る」と、誰からも後ろ指をさされることなく、ご自身の道を進み続けたからこその大逆転でした。改めて、その信念を自身に問う筆者でした。
(この記事は「~オトナ度ちょい増しTV~おとな会」2017年7月26日分の放送を元に構成しました。文中の数値・肩書などは放送時のものです。編集:日経BP総研 中小企業経営研究所)
全売上高の中で1%しかなかった自社ブランド品にかける――。IKEUCHI ORGANICの池内計司代表の大胆なかじ取りには頭が下がります。
OEMは安定的な収益を得ることができる反面、自社スタッフの開発力や、そもそもの開発意欲が低下しがちにもなります。ついついOEMに頼り切り、親会社が倒産したときに、一蓮托生となってしまうケースも珍しくありません。
そうした中で、池内代表が自社製品開発に活路を見出すことができたのは、まだ社内にものづくりの精神が息づいていたからでしょう。ユーザーの困りごとを解決する商品をいかに生み出すか、この古くて新しい課題に取り組み、応えることができれば新たな境地が広がってきます。
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