昔から、決断は早いです。特に、自分一人で決められることであれば即決です。

 なぜか。常に成長し、変化したいという思いがあるからです。例えば住まいを決める場合でも、今まさに買おうとしているこの家で満足はしているけれど、その次は、こんな条件を満たしたいから、こういう家に住もうと明確な基準を持っています。ですからイエスかノーかが即決できます。常に今の自分の状態を把握し、次の目標に向けて何が必要かを認識しているのは、幼い頃からの考え癖かもしれません。

 社長になると決めた後すぐ、就任までの3カ月間で何をするか、また就任後1年目、2年目、3年目にできることは何かと取捨選択し、優先順位をつけていきました。

 これがスムーズにできたのは、入社以来、頭の中のメモ帳に、「これはおかしいぞ」と感じた点を記憶していたところが大きいと思います。最初に気づいた問題意識はとても大事です。数十年働きキャリアを積むなか、自然と身に付いた意識でした。しっかり覚えておき、いつか上の立場になったら変えたいと考えていたのです。

このメモに端を発した、経営改革の内容と成果については今後詳しくお伝えします。

バカ社長だからこそ笑顔

 笑顔のリーダーでいる――。

 私が社長就任後に、即実践すべきことと確信したのはおじから教えてもらったこの言葉でした。

 おじは著書『社長は少しバカがいい。』の中で「大将がニコニコしていれば、たいていはうまくいく」と書いています。

「バカ社長だからこそ、笑顔です」と語る。(写真:小野さやか)
「バカ社長だからこそ、笑顔です」と語る。(写真:小野さやか)

 私のような「かなりバカ社長」(笑)であっても……いえバカ社長だからこそ、このニコニコで社員を元気づけられる。もともと幼い頃から、自分の周囲の人たちがハッピーでいるかなとよく気を配る子供だったこともあり、笑顔の力は理解していました。「社長は笑顔」就任初日から、癖のように心がけています。

 もちろん、社長就任後にも、思いがけないことはたくさん起こります。15年末から16年にかけては暖冬で、予想以上にカイロの売れ行きが悪く、二番目三番目の手を打つ必要も出てきてしまいました。

 ただ、どんな困難が待ち受けていても、笑顔でいることには自信があります。

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