タワーマンション節税に関してはネガティブな報道が多く、投資家の間に不安視する向きがあります。これまでの主な報道は3つあります。

各種報道から学ぶ相続税対策の4つの注意点

 1つは否認された事例があるというものです。詳細は触れませんが、これは相続の直前に購入し、直後に売却した悪質な租税回避行為であり、否認されて当然のものです。

 2つ目が、国税庁がタワーマンション節税への規制を強化するという報道です。これは、政府税制調査会の中で、ある委員の方の発言に対する回答からニュースになっていますが、これまで通り租税回避行為に対して厳格に対応することに変わりはありません。

 3つ目が、建物の固定資産税評価について高層階を高く、低層階を低く変更するというものです。これは公平に課税するために必要な話で、適切な是正と考えていいでしょう。

 報道でタワーマンション節税のような不動産投資が無効であるかのように書かれるのは、混乱を招き、制度の是正を遅らせる遠因になるかもしれません。私は現時点で明らかに問題となっている論点は1つだけだと考えています。

 不動産投資をしている人が非常にたくさんいる中で、相続の直前に一時的に資産評価額を下げるために不動産を取得すること(=租税回避行為)を行っているか否かです。論点を絞ると、相続税対策で守らなければいけないことが以下の4つになります。これは対策の基本ですが、必ず守らなければなりません。

  • 元気なうちから準備する
  • 本人が不動産投資を行う
  • 売却時期を適切に遅らす
  • 信頼できる税理士を選ぶ

購入から売却までのキャッシュフロー管理が大切

 先日、私のセミナーの休憩時間に聴衆の1人から声を掛けられました。以前、弊社に相続税対策の相談に来られたが、「断られた」とその方は言いました。担当に確認したところ、司法書士同伴で本人の契約行為が可能かを確認しに行って、NGだったので、取引できない旨を伝えたとのことでした。この方はその時の弊社の対応を理解してくれて、別の相談でセミナーに来られたのでした。

 もし最初に相談を受けた時に相続税対策を引き受けていたら、弊社には相応の売り上げが上がったでしょう。しかし、その事例がもし否認されたら、顧客の損失は購入額の2割以上に及んだと想定されます。不動産は取引コストが8%程度かかるし、重加算税を含む追徴課税がかかるからです。

 不動産業界に、自分たちの手数料を優先し、自己責任の名の下に、顧客を食い物にする人がいるのは大変残念な状況です。これは金融機関も同様です。しかし、そんな人ばかりではありません。弊社はポリシーとして顧客を「親友」と位置づけ、顧客のキャッシュフローの最大化にコミットしています。親友ですから家族ぐるみで購入から売却まで一貫してサービスします。それを不動産ビッグデータ分析で実現しているので、顧客の含み益は平均して購入額の2割を超えます。

 相続時に節税できたとしても、その後で売却損を出してしまえば意味がなくなります。大事なのは否認されるリスクも含めての対策のキャッシュフロー全体なのであって、一時的な節税額の話ではありません。

 結局、相続税対策の成否は誰と一緒にやるかということに尽きるのだと思います。

経営課題の解決に役立つ、不動産の活用法を満載

 本コラムの著者、沖有人氏の最新刊『経営者の手取り収入を3倍にする不動産戦略』を発刊しました。これからの不動産を取り巻くメガトレンドを踏まえつつ、不動産固有の特徴や、それを生かした経営課題の解決法をやさしく解説しています。多額の減価償却の使い方、タワーマンション節税、相続税評価の下げ方、役員報酬の上げ方、そして手取り収入を増やすタックスマネジメントまで、著者が実績を上げている具体的な手法をまとめました。詳しくはこちらまで。随時セミナーも開催しています。