今日、積極的に路線バスに乗ろうという人は限られています。なにしろ、バスが走っているかどうかを知る機会がないのですから。
バスに乗るために「バス路線図」や「バス時刻表」を求める人は、極めて限られています。いかに「バスが走っていることを知らない人に、使えるバスの使える方法を届けるか」が課題でしょう。
「バスだけ」を見ていては解決しません
これは2月に筆者が作成したものです。
情報が煩雑ですが、バス利用者が目的地とする病院や学校、商業施設、喫茶店等を全て入れています。目的地が載った便利地図に、バス路線情報が付加されているという形です。あくまで幅広い「街に来る目的」のための手段としてバスが来るよう、良き脇役、ツールとなるようにという意図があります。(「バスぷらすプロジェクト」)
最初からバス情報を探す人は、バスがそこを走っていることを知っている人に限られます。バス情報を知らない人(別の方法で移動しようと思っていた人)に、いかにバス情報を届けるか、が次の鍵となるでしょう。
それは、バス会社や自治体が単体で考えても辿り着かず、もっと言えば「バス」だけを見ても解決には向かいません。人が移動する手段のひとつとしてバスをどう取り込んでいくか、そして、鉄道だけではカバーできない公共交通網を、より便利に利用できるものとして、バスがどう変わっていくかが鍵になるでしょう。
そこには、路線図を含む地図が、そして情報の編集が、地域の交通に、そしてビジネスに、役に立つ余地が大いにありそうです。
マニアックなお話に長々とお付き合いいただいて、ありがとうございました。ちょっとでも興味を持っていただけたらいいのですが。
あ、ちょうどバスが来ましたね。それではまたお会いしましょう。
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