ロシア人の14%がロシア優勝を予想

 ロシア現地の様子にも触れたい。ロシアでは観光客に最高のもてなしを提供したいという気持ちが強い。6月14日から7月15日までロシアの11都市で開かれるこの大会のために、最新技術を駆使して建設された12のスタジアムが世界各地からのサッカーファンを迎える。

 各都市はゲストに好印象を与える努力を惜しまない。モスクワではサッカーファンには博物館や美術館の入場料が50%割引されるなど、サッカー観戦だけではなく観光を楽しむ機会が与えられているほか、もてなしの重要な部分であるファンの安全性も考慮されている。

 モスクワ行政府は、試合の前日と当日は試合会場となるルジニキとスパルタク・スタジアムや雀が丘のファンゾーン(競技場への入場券がないサッカーファンが大型スクリーンで試合を観戦し応援できる「代理競技場」)から半径2キロメートルでガラス瓶に入ったアルコール類の販売を禁止するなどの力の入れようだ。

 無論、地方の都市も負けてはいない。日本代表の試合が予定されているエカテリンブルグでは、多言語コールセンターが設置され、大学生を中心に70人の通訳が24時間、英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、アラビア語、中国語、日本語で対応している。

 最後に気になるのは、世界ランキングで70位のロシア代表チームの実力である。ロシアの大手世論調査会社のレバダ・センターの調査によれば、52%のロシア人は試合中継を観戦する予定であるほか、ロシア代表が優勝する可能性にも賭けている。

 お祭りムードはロシア人の愛国心を高めたようで、同調査では回答者の14%がロシア代表チームの優勝を予想し、13%はドイツ、12%はブラジルの勝利を予想した。ロシア正教会もサッカーワールドカップ開催を応援し、キリル総主教はロシア代表チームがしっかりと試合に臨むことを願って祈ることを国民に薦めた。6月14日はサウジアラビア相手に大勝、19日にはエジプト相手に快勝した。最も喜んでいるのは、W杯誘致に尽力したプーチン大統領かもしれない。