21世紀における「知の解放」

 しかし。21世紀現在、新たなる技術革新が、ふたたび「知の解放」現象を起こしています。

 それが「インターネット」です。これまで権力側による「思想誘導」が可能だったのは、情報発信が権力側からの一方通行だったからです。

 これにより権力側の隠したい情報は庶民に伝えられず、権力に都合のよい情報だけが垂れ流され、あるいはたとえ「事実」であっても印象操作をして思想誘導を図ることが容易でしたから、これに国民は翻弄されつづけてきました。

 ところが、インターネットの普及により、一個人が全世界に情報発信することが容易となったことで、権力側が隠したい情報も開けっぴろげとなり、権力がこれを統制することが困難となってきます。

 たとえば、昔からテレビ番組など「やらせ」のオンパレードでしたが、一般大衆はそれを「事実」として真に受けて観ていたものでした。しかし今は、すぐにネットで「やらせ」が曝露されるようになり、テレビ局の思い通りに番組が作りにくくなっています。

 マスコミによる報道も、偏向報道など当たり前のように行われ、これまで大衆はそれを鵜呑みにしてきましたが、最近はすぐに偏向報道が曝露されるようになりました。

 「ブラック企業」にしても、そんなものは昔から存在していましたが、昨今、頻繁に話題になるようになったのも、ブラック企業の実態をネットで暴露されるようになったからです。

 つい先日も、某ゼネコンが「子供たちに誇れる仕事を」というスローガンを掲げるや、

「うちと付き合い続けたかったら原価で作業しろ」とか、
  諸経費に消耗品代入れたら「そんなもんお前らが負担しろ」とか、
  てめえらの工程ミスで現場飛ばしても一言も謝らずに圧力かけるのが
  “子供に誇れる仕事”だったのか!

 …などとツイートされ、炎上する有様です。これまで「臭いものには蓋」をするのが容易だったのに、ネットがその蓋を一斉に開けはじめたため、権力側が困惑している現状です。

歴史の流れに逆らう者は必ず滅びる

 ここまで見てまいりましたように、ひとたび「知の解放」が起これば、時代が大きく動きました。そして今まさに、世界中で「知の解放」が起きています。

 古代における「十二表法」、中世における「活版印刷術」、近代における「義務教育」、20世紀における「ラジオ・テレビ」が導入されたとき同様、我々は今まさに「歴史が動く」のを目の当たりにしています。

 過去、「知の解放」に逆らった者はどんな大帝国であろうが亡びの道を歩み、これに準ずる者だけが新時代を生き残ることができました。

 現在、政府もマスコミも企業も、ネットを持て余し、翻弄されていますが、それこそ「新時代」についていけてない証拠です。歴史に取り残された者は例外なく亡びます。

 たとえば、現在、中国や朝鮮は、ネットを抑え込もうと必死ですが、これこそ「歴史に逆らう愚行」。

 今まさに暴走が止まらなくなっている北朝鮮と、これを擁護しつづける中国。「同類相哀れむ」ではないですが、こうした視点からも、中国も北朝鮮ももう滅亡がすぐそこまで近づいていることを歴史が教えてくれます。

 これは他人事ではありません。

 現在の日本社会にしても、たとえばテレビ局などは盛んにネットを敵視していますが、そうした姿勢こそが、幕府が新時代を生き残ることができなかったのと同様、テレビ業界が“オワコン(終わったコンテンツ)”であることを示しています。

 敵視するのではなく、どうすればネットと共存できるかを模索できないならば、その国や企業、組織は歴史の中に埋もれて消えゆくことになるでしょう。