「中二病」とは、思春期のころにありがちな自意識過剰やコンプレックスが引き起こす言動や発想を表している。

自分の理想を基に他者を非難する「中二病患者」

 20世紀末以降、インターネットが当たり前のように社会に浸透するようになって、世の中がガラリと変わりました。

 例えば、それまで情報発信は、新聞・テレビ・ラジオ・出版など所謂「マスコミ」に限られていましたが、誰もが自分の作品や発言を簡単に全世界に発信することができるようになったことで、最新情報だけでなく、新しい文化、新しい言葉もテレビからではなくネットから広まるような時代になりました。

 そうした、ネット上で日々次々と生まれる新しい言葉(ネットスラング)の中で、最近「中二病」という言葉が定着しつつあります。「中二病」といっても医学的な病気ではなく、思春期のころにありがちな自意識過剰やコンプレックスが引き起こす言動や発想を表した言葉です。

 人生経験も浅く、知識もなく、精神的にもまだまだ幼稚なのに、それを自覚すらできず、自分の頭の中だけで思いついた“理想”が一般社会で通用すると本気で信じてしまう。そして、この“理想”を実現できない大人たちや、しようともしない大人たちを小馬鹿にする。場合によっては罵倒したりすることもあります。

こうすれば政治はもっとよくなるのに、なぜ大人はしないんだ!

俺が政治家になったら、この国を刷新してやる!

 こうした「中二病」的発言は、人生経験を積んだ大人が耳にすれば「体は大きくなっても、オツムの中はまだまだ子供なんだなあ」と頭を撫でたくなるほどの幼稚さですが、発症したのが文字通り中学生ならば、さして気に病むことはありません。それは「精神的に子供から大人へ生まれ変わる過渡期」に誰もが発症する“はしか”のようなものだからです。

 しかし、はしかも大人になってから発症すると重症化するように、大学生以降になってもこの「中二病」の症状が抜けないようでは、その人は殆(あや)うい。