ITツールが発展した現在では、さすがに手書きの発注書は必要ないです。手っ取り早く電子メールやグループウェア、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などを使えばいい。そうすればあなたはいつでも、部下に指示を出すことができ、またチェックができます。私は「コミュニケーションはアナログ的に」とよく言いますが、こと1対nのコミュニケーションを取るときはデジタルの力を活用することです。

 私は、部下に仕事をやらせる際は、その大部分を「チャットワーク」などのコミュニケーションツールで指示しています。私は暇さえあれば自分の出した指示を読み返し、終了報告のない案件には催促の連絡を再送信しています。

 指示と報告にITを使うメリットは、時間・場所に縛られないことのほかにも、もうひとつあります。指示してからそれが完了するまでの時間が明確な数字となって記録され、一元管理できる。こうすればどこの部門のだれが仕事を滞らせているのか、高いパフォーマンスを出しているのはどこのだれかがすぐにわかる。当然、改善も手早くできますし、上手くいってること・成果が出ていることの横展開もスムーズにできます。

「見える化」とは、見た瞬間にアクションが変わるもの

 いうまでもないことですが、IT「だけ」に頼っていては駄目です。凡庸な管理職は、部下の担当業務や行動予定などを社内のネットワーク上に置く。それで情報が共有されていると安心しますが、これが大間違い。いかに検索性に優れたデジタルデータでも、量が積み上がっていけば見返すことは億劫になります。

 だとしたら「それなり」の部下が、みずから進んでチェックするはずはありません。第一あなただって、いちいちパソコンを起ち上げてサーバーにログインして、項目を選択して…、という作業が毎日何度にもなると、相当な負担を感じるでしょう。

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