情報収集のコツについて、もう1つ付け加えるとすると、「変化するもの」よりも「変化しないもの」を見つけることです。私は毎年、新卒社員に対して「きみたちが就活生だったとき、わが社の会社説明会で私がした話のうち、どの部分が印象に残ったか」を懇親会などの場を利用して詳しくヒアリングしています。そしてその結果、複数の年にわたって多くの学生が「印象的だった」と答えた個所を残し、そうでない話題は刈り込みます。

 これを繰り返すことで、多くの学生の心をつかむ「普遍的な言葉」にたどり着きました。たとえば「わが社では失敗することを評価する」というメッセージには、毎年多くの学生が反応します。多くの人は「今年の学生はこうだった」と、「変化するもの」に目を奪われがちなのですが、むしろ「今年の学生こうだった」と、「変化しないもの」に着目する方が得るものが多いです。

駄目な社員はいない、駄目な社長と駄目な管理職がいるだけ

 というと、こんな反論があるかもしれませんね。「仮説と検証くらい、わが社でもやっている」「にもかかわらずなかなかサービスレベルは向上しないし、お客様満足度も低いままなのが悩みなのだ」と。確かに当節は規模の大小を問わず、どこの会社でも同様のことはおやりでしょう。にもかかわらず成果が挙がらないとすれば、理由はひとつです。職責上位の社員から発言させているからです。

 管理職が、あるいはそれに近い立場の社員がなにかを発言すると、現場の一般社員は(「それは違うな」)と心の中では思っても口に出すことはありません。余計な軋轢を起こしたくはないからです。しかし、真実は現場にしかないです。当然、お客様に対して今後どのように対応していくかは、現場で直にお客様と接している社員の意見を聞くのが一番です。

 こんな当たり前のことに気がつかない管理職はどうしてこんなに多いのか。私にとってはまったく理解の外です。邪推するに「一般社員の意見を聞くのはコケンにかかわる」などとくだらないプライドが邪魔をしているのでしょうが、それは時にとんでもない見落としを招くことになります。

(構成:諏訪 弘)

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