「自分の舌で味を確かめて実力を判断する」という人もいるでしょう。その姿勢は大切ですが、味の評価は好みに左右されます。もっと客観的な情報に注目すべきです。

「変化しないもの」こそを見つけよ

 情報収集のコツについて、もうひとつ付け加えると、「変化するもの」よりも「変化しないもの」を見つけることが大切です。

 私は毎年、内定者に対して「新卒採用の会社説明会で私がした話のうち、どの部分が印象に残ったか」を懇親会などの場を利用して詳しくヒアリングしています。そしてその結果、複数の年にわたって多くの学生が「印象的だった」と答えた個所を残し、そうでない話題は刈り込みます。

 これを繰り返すことで、多くの学生の心をつかむ「普遍的な言葉」にたどり着きました。「我が社は失敗することを評価する」のメッセージには、毎年多くの学生が反応してくれます。多くの人は「今年の学生はこうだった」という「変化」に目を奪われがちなのですが、むしろ「今年の学生『も』こうだった」という点に着目するほうが得るものが多い。このことに気づいて以来、わが社は毎年安定して25人前後の新卒社員を採用できるようになりました。

 地域差などによるお客様の傾向の違いは確かにあります。それにあわせて営業のスタイルを変えることも悪いとはいいません。ですが、それでも「変化しないもの」はあるか、あるいは「共通するもの」はないかとの視点を持ってみてください。そういう思考の中に大きな「宝」が眠っていることにきっと気づくことができます。

(構成:諏訪弘)

まずは会員登録(無料)

有料会員限定記事を月3本まで閲覧できるなど、
有料会員の一部サービスを利用できます。

※こちらのページで日経ビジネス電子版の「有料会員」と「登録会員(無料)」の違いも紹介しています。

※有料登録手続きをしない限り、無料で一部サービスを利用し続けられます。