オーナーカーとサービスカーの自動運転を同時進行で進めていくことは難しい作業だとトヨタの鯉渕常務理事はいう。
「自動運転は生半可なことではできません。数百台規模の実験車を同時に走らせて、課題をつぶしていかなければならない。両方を全力でやるのは厳しい。トヨタはオーナーカーが先行していますけどサービスカーもやっていく。サービスカーだけをやっているIT系企業と比べると戦いのフィールドが圧倒的に広い」
トヨタの本気、モビリティサービス専用プラットフォーム
サービスカー市場の自動運転開発競争でGoogleに大差をつけられているトヨタが、日本企業らしからぬ行動にでた。
1月にラスベガスで開催されたCES 2018にトヨタがまったく新しいコンセプトカー「e-Palette(イー・パレット)」を発表した。ハンドルもペダルもない完全自動運転のEVだ。カタチは箱型で、低床のバリアフリー、内装しだいで用途は自由。ライドシェアにもなれば、移動式オフィスにも、レストランにも、イベント会場のグッズ販売所にもなる。大きなサイズにすれば移動式倉庫にもトラックにもなる。
「私はトヨタを、クルマ会社を超え、人々の様々な移動を助ける会社、モビリティカンパニーへと変革することを決意しました」
「e-Palette」を紹介するスピーチの中で、豊田章男社長はモビリティという単語を繰り返し使い、クルマというモノづくりの会社から、人やモノの移動(Mobility)を支援する会社への大変身を宣言した。

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