今春から、3年後に迫った2020年の東京五輪に向けて禁煙の動きが加速しています。どんどん喫煙できる場所が減っているのです。

 まず、春のJRダイヤ改正で東海道新幹線の喫煙車両が姿を消しました。1964年(昭和39年)に開通して以来半世紀以上、愛煙出張族のオアシスだった喫煙車両がついに全廃されたのです。立って吸える喫煙ブースは設けられているものの、出張の行き帰りにゆっくり座って一服することは、もうできなくなりました。

 さらに受動喫煙対策の法案も検討されています。内容はまだ流動的ですが、喫茶店やバーで、今までのようには、たばこが吸えなくなりそうです。たばこを愛するビジネスパーソンはそろそろ、禁煙を覚悟した方がよいかもしれません。

 しかし、喫煙を法律で規制する動きは今に限ったことではありません。刻みたばこが日本に伝来した頃(戦国時代のあたり)には、禁煙令が出されては戻されという繰り返しだったようです。

村井兄弟商会は京都の中心部にあった

 そんなたばこが一挙に庶民に広まったのは明治時代に入ってからのこと。たばこが専売制になる前、東京と京都でたばこ市場のシェアを2分していた「たばこ商」大手2社が宣伝合戦を行ったことで、一挙に庶民に普及したのです。

 なかでも京都のたばこ商「村井兄弟商会」が行った紙巻きたばこのPRは大きな影響を及ぼし、その後、キセルで吸う葉たばこから紙巻たばこへ転換する流れを作ったと言われています。