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重要問題が山積みなのに、与党も野党も緊張感がない

 入管法改正の話だけではない。政府のやっていることを見ると、全く緊張感がないと言わざるを得ない。例えば、憲法改正についても、責任者である自民党憲法改正推進本部長の下村博文氏は、憲法審査会の開催に反対する野党に対し「職場放棄」と批判して問題になった。

 さらに自民党は今年最後の憲法審査会で自衛隊明記などの改憲4項目を提示する予定だったが、開催自体が見送られた。

 なぜ、これほど緊張感がないのだろうか。やはり自民党としては、野党が政権を奪取することはあり得ないと考えているからだろう。現に、野党にはその意欲も野心もない。

 自民党の議員たちは皆、安倍首相のイエスマンとなっており、何か問題が起こっても、自民党内部から議論が全く発生しない。

 例えば、森友・加計問題で国民の70%以上が「安倍首相に問題がある」としているにもかかわらず、自民党内部から批判の声は全く上がらなかった。

 安倍首相のイエスマンになっているということは、この国のために何をすべきか、何をしてはいけないのか、ということに責任を持っていないということである。僕はそのことに非常に危機感を持っている。

 小泉進次郎氏は「国民の大多数が政治に関心を持っていない。これでいいのだろうか」と話していたが――海外では学生たちが集まると政治の話題になり、議論が起こる。ところが日本では、学生は全く政治の話をしない。なぜだろうか。それは、政治の話題を出すと周囲から変人扱いをされてしまう傾向があるからである。

 僕は、日本人の政治に対する無関心さにも非常に危機感を覚えている。