変化しないと生き残れない

 空気を読まず、自分のやりたいことを夢中になってやる若者たちに対し、僕は大いに期待している。彼らは、変化を恐れない。それ以上に、変化をしていかなければ、この先は生きていけないと考えている。

 大企業も空気を破らねば未来はないと気付き始めている。

 例えば、パナソニックに復帰した、家電ベンチャー、セレボの前社長である岩佐琢磨氏。彼はかつてパナソニックを辞めた時のことを次のように振り返った。「私は0から1にするのが好きです。ところが大手メーカーは、0を1、1を10にする挑戦をほとんどしない。僕は、今は需要がなくとも、新たに作ったら面白いというものを0から開発し、1から10、100へと育てたい」と話した。こうして彼は、パナソニックを辞め、セレボを立ち上げたのである。

 ところが、パナソニックが「HomeX」プロジェクトを開始したことをきっかけに、岩佐氏は「パナソニックには、0から1を作るという発想をする人材がいない。どうか戻ってきて欲しい」と強く要請され、復帰に至った。一度辞めた人間を引き戻すほど、パナソニックは事業を積極的に改革をする必要があると考えている。それだけ将来に危機感を覚えているのである。

 そこでブレイクスルーの鍵になるのはやはり、空気を読まない若い世代である。僕は、彼らに大いに期待している。

AIで私の仕事はなくなりますか?』(講談社+α新書) 田原 総一朗著

 84歳になったジャーナリスト・田原総一朗が、人工知能=AIに挑む。

 AIは社会をどう変えるのか/AIは日本人の雇用を奪い、「勝ち組」と「負け組」の格差を拡大させる悪魔の技術なのか/世界の企業はグーグルの下請けになるのか/日本の産業を「小作人」化の悪夢からどう救うか/銀行のビジネスモデルは崩壊寸前?/中国の「情報独占」の恐怖……などの疑問を、世界最先端の研究者たちに真正面から問う。

 グーグル=グレッグ・コラード、プリファード・ネットワークス=西川徹、トヨタ・リサーチ・インスティチュート=ジェームス・カフナー、東京大学=松尾豊、ドワンゴ人工知能研究所=山川宏、経済産業省=柳瀬唯夫ら世界を代表する面々が総登場する、驚異の一冊!