余談だが、僕は、安倍首相に「トランプ大統領と会談する前に、中国の習近平に会うべきだ」と話したことがある。

 もし、中国やロシアが北朝鮮を核保有国として認めることになれば、当然、朝鮮半島のバランスを均衡させるために、米国は「韓国も核保有国にしろ」と主張するだろう。韓国が核保有国になれば、日本でも核を持つべきだという意見が強まりかねない。

 「韓国や日本が核保有国になることは、中国にとって最悪の事態である。回避しなければならない」と習近平に伝えるために、安倍首相は訪米の前に訪中すべきではないかと僕は伝えた。

自民党にとってのリスクとは

 もし、安倍首相が解散・総選挙に踏み切るとすれば、自民党にとってリスクもある。これをきっかけに森友・加計問題が再燃し、「疑惑隠し」どころか支持率の低下にも繋がりかねないからだ。

 先にも述べたように、今は野党にまとまりがない。選挙をするならば、確かにこのタイミングは自民党にとって有利である。森友・加計問題の追及から逃れたいという思惑もあるだろう。

 しかし、自民党はそこで議席を大幅に失うリスクも同時に抱えている。マスメディアがこれだけ「大義なき選挙」「疑惑隠し」と報じている。そのメッセージは国民に確実に伝わっているはずだ。実際に僕も、自民党の議席数は高い確率で減ると思う。

 問題は、その減り方だ。大幅に議席を失えば、安倍首相は総裁選で敗北する。石破茂氏、岸田文雄氏、野田聖子氏らがポスト安倍を狙っている。

 それでも選挙を早める理由の一つには、米国の武力行使の可能性があると思われる。野党は「大義なき選挙」と批判しているが、武力行使の前に体制を整えることは、日本国にとっての大義である。

 安倍首相は22日に帰国する。その後、衆議院解散についてどのような判断を下すのか。まずはここに注目したい。