僕は小池氏がリベラルを受け入れないと言い出した理由はよくわかる。当時、自民党は、森友・加計問題で非常に支持率が下がっていたのだが、本来であれば、その分、民進党の支持率が上がらなければならない。しかし、民進党の支持率は全く上がらなかった。

自民党は自信を取り戻している

 その理由は、民進党は保守とリベラルが混在していて、何をしたいのかよく分からないからである。そこで小池氏は、民進党と合流しようと考え、前原氏と会談した。

 僕は、前原氏が民進党の代表選挙に出る前、彼にインタビューをしたことがある。その時、前原氏は「日本人の8割は保守だ。自民党は保守の半分しか獲得していない。民進党を保守の立場にすることで、残りの半分を獲得する」と言い切った。

 小池氏は、党の方針を明確にするために、「民進党のリベラルは切り捨てる。保守だけ合流する」と言った。これは前原氏も一致した。しかし、前原氏は気が弱いから、小池氏にもっと誤解されない表現をすべきだとアドバイスできなかった。

 その後、小池氏は「排除の論理」をという最悪な表現をしてしまい、民進党は大混乱に陥った。結果的に枝野幸男氏が立憲民主党を立ち上げ、野党同士が戦うことになったのだった。

 こうして、自民党は280もの議席を獲得して大勝してしまった。自民党はすっかり自信を取り戻し、「小池氏を潰す。小池氏の下で東京五輪は開催させない」と息を荒くしているのである。

 20年の都知事選は、相当動きがあるだろうと思う。自民党は、誰を出馬させるのか。自民党は今、懸命に考えているだろう。

 こうしたなかで、東京都と国が対立していることは無視できない。日本の地方自治体は、どこも経済が悪化して苦しんでいる。地方衰退によって、若い世代がどんどん都市部に流出しているのである。

 地方自治体は、国からの補助金を強く要望しているが、国から金を出すということは、税収が最も多い東京都の存在感も大きいということだ。これに対し、東京都は、もうこれ以上国に都税を納めたくないと主張している。

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