解散の選択肢が浮上してくる

 これまでの内閣の人選によって、安倍首相の「人を見る目のなさ」が証拠付けられたように感じる。かつて、小泉純一郎氏が「(安倍首相は)人を見る目がないな」と言っていたことを思い出す。

 例えば、数々の不祥事で辞任することになった稲田朋美元防衛相。そもそも、なぜ稲田氏が防衛大臣に起用されたのか、僕は不思議でしょうがなかった。

 共謀罪という複雑な法律について、野党の質問にも満足に答えられない金田勝年法相。加計学園問題で失策の連続だった松野博一文科相。最初は「問題ない」としていたにも関わらず、野党からの追及に追い詰められて二度目の調査に踏み切り、結局「総理のご意向」「官邸の最高レベル」と書かれた文書が見つかった。

 その文科省から流出した文書を「インチキである」と決めつけた山本幸三地方創生担当相。「内閣府はそんなことは言っていない」と言いながら、内閣府からはそれを証明する文書は見つからなかった。山本氏の発言には、全く説得力がない。

 今回の内閣改造は、安倍首相の「人を見る目」が一層問われることになる。ただ、この内閣改造では、支持率が上がることはないと思う。これまで述べた通り、目玉商品も新鮮味もほとんどないからだ。

 このまま支持率が上がらなければ、解散の選択肢もある。ただ、「追い込まれ解散」で勝利した例はほとんどない。民進党が混乱し、自民党の受け皿にならないうちの解散、あるいは、小池百合子氏率いる都民ファーストが「国民ファースト」として総選挙に出る準備が整う前の解散があり得るだろう。

 7月28日、僕は首相官邸を訪問し、安倍首相と会談した。安倍首相と約1時間20分にわたって話をし、「政治生命を賭けた冒険をしないか」と提案した。そもそものきっかけは、僕がある閣僚にある「冒険」の話をしたことだ。それが安倍首相の耳に届き、彼の方から「会いたい」と面会を求めてきた。

 具体的な話はできない。公になるとそもそもこの話がなかったことになるからだ。実現は非常に難しいことだとか思うが、僕は率直に話をした。内容は、安倍首相の今後の言動を見ればおのずと分かるだろう。