理解し難いトランプ大統領の行動や発言が目立つ(写真:・ユニフォトプレス)

 トランプ米大統領が何を考えているのか、全く理解できない。

 トランプ氏は今、中国、あるいはEU相手に世界貿易戦争を仕掛けている。中国もEUも同盟国も全部「敵」だと決めつけているかのような振る舞いに、困惑が広がっている。

 最近も、北大西洋条約機構(NATO)に対し、7月11日にブリュッセルで開催されたNATO首脳会議で「あなた方は安全保障をすべて米国にやらせている。これはとんでもないことだ。NATO加盟国は、防衛費を従来の目標値である国内総生産(GDP)比2%から4%に引き上げるべきだ」と要求した。

 その中で、トランプ氏は特にドイツを名指しで批判。「ドイツはロシアから天然ガスを大量に購入している。言ってみれば、ドイツはロシアの捕虜のようなものだ」と発言したのである。

 その流れがあった上で7月16日、トランプ氏とロシアのプーチン大統領がヘルシンキで1年ぶりに会談した。これはどういうことなのか。

 米国では、2016年11月の大統領選挙でロシアが不正に政治に介入した可能性があるという「ロシアゲート問題」で、ロシア情報機関当局者12人が起訴されている。それに対してプーチン大統領は、「我々は一切、米国の大統領選挙には介入していない」と明言した。すると、なんとトランプ氏は、「プーチン大統領を信じる。ロシアゲート疑惑は、米国にとってとんでもないひどいことだ」と発言をしたのである。

 この発言に対し、トランプ氏を支えるはずの共和党からも、即座に非難の声が上がり、「ロシアの利敵行為だ」と強く批判した。

 そもそも米ロは今、対立関係にあるはずだ。例えばロシアはウクライナ問題などから、世界中で孤立していて、米国もロシアに対して制裁を続けている。シリア問題でも、米ロは真っ向から対立している。ロシアはアサド政権を守り、米国は反体制派を支援している。

 そんな中、トランプ氏はプーチン大統領と会っただけでなく、プーチン大統領の発言も支持するというのは、一体何を考えているのだろうか。