さらに、マスコミの追及に菅官房長官が追い詰められ、文科大臣が再び調査をすることになった。その結果は、最初の調査とは異なるものだった。「官邸の最高レベル」「総理のご意向」と書いた文書が存在したことが判明したのだ。

 これに対し山本幸三地方創生担当相は、「それは全くあり得ない話だ。内閣府はそんなことを言っていない」と全否定した。もし全否定するのならば、内閣府の文書を示すべきである。

 なぜ、山本大臣は、文書を示せなかったのか。逃げているからだ。国民は、山本大臣の発言を全く信用していない。言えば言うほど、山本大臣は信用できない人物だと感じてしまうだろう。

 山本大臣の発言によって、再び文科省から文書が出てきた。それには、昨年10月に萩生田光一官房副長官が「安倍首相は2018年4月の開学を目指しているから、獣医学部新設計画を認めるように」と文科省に要請していたことが具体的に記録されていた。

 ところが、萩生田氏は全否定している。萩生田氏と会ったはずの文科省の常盤豊高等教育局長も「記憶がない」と言っている。

 全員が逃げているのだ。だから、国民は「何かやましいことがあるに違いない」と不信感を募らせてしまう。こうして問題はどんどん大きくなってしまった。

 昔、竹下登氏がよく言っていた言葉がある。「国民に好かれるような政治家になりたいと思えば、野党の政治家になれ。国民に嫌われる覚悟のある人間は、与党の政治家になれ」。

 今の自民党の政治家たちには、その覚悟が全くない。すべての問題から逃げている。だから、安倍内閣の支持率が急落してしまったのだ。