安倍首相は日朝首脳会談を実現するだろうか(写真:ロイター/アフロ)

 6月12日にシンガポールで開催された米朝首脳会談以後、日本国内では拉致問題に対する関心が高まっている。

 朝日新聞が6月16、17日に実施した世論調査では、安倍晋三首相のもとで拉致問題が解決に向けて進むことについて「期待できる」は40%、「期待できない」が51%だった。さらに日朝首脳会談について「早い時期に会談すべきだ」と答えた割合が67%、「急ぐ必要はない」は26%だった。

 朝日新聞は安倍政権に対して厳しい見方を持つメディアであるが、拉致問題の解決に「期待できる」に40%という高い数字が出たのが印象的だ。

 また、共同通信社が実施した世論調査でも、日朝首脳会談を「開催するべきだ」と答えたのは81.4%、「必要はない」は13.3%。拉致問題を含めた安倍首相の外交姿勢を「評価する」は44.2%、「評価しない」は46.1%だった。

 少し前までは、「拉致問題はほとんど解決しないだろう」と言う意見が圧倒的に多かった。ところが、米朝首脳会談直前の6月7日に行われた日米首脳会談で風向きが変わってきた。

 安倍首相は、トランプ大統領に「金正恩朝鮮労働党委員長に対し、拉致問題について強く申し入れてほしい。これが日本にとって最大の問題である」と強調した。これを受けてトランプ大統領は、米朝首脳会談で拉致問題について言及したのである。

 北朝鮮は、それまで長い間「拉致問題は解決済みだ」と言い切っていた。しかし、トランプ大統領の発言に対し、金正恩氏は「安倍首相と会うこと可能性がある。オープンだ」と前向きな姿勢を示したのである。

 「もしかしたら、拉致被害者が帰ってくるかもしれない」。日本国内では期待が高まりつつある。