麻生氏はこのところ、わざわざ国民の反発を呼ぶような発言を繰り返している。例えば、福田淳一・前事務次官のセクハラ発言問題に対する「『セクハラ罪』という罪はない」という発言や、日朝首脳会談に向けての「北朝鮮の飛行機が無事シンガポールまで飛んでいってくれることを期待するが、途中で落ちたら話にならん」といった発言などである。こんな失言を繰り返す麻生氏を、なぜ安倍首相は擁護しているのか。安倍内閣の支持率は僕が当初思ったほど一気に下落していないが、これはゆゆしき事態だと思う。

公明党と自民党は掲げる政策が全て同じというわけではない

 もちろん自民党内の大半が安倍首相のイエスマンばかりになっていることや野党のだらしなさが大きいが、今回は連立パートナーである公明党について言いたい。公明党は自民党の抑止力として、今こそ安倍批判をすべきだ。

 もちろん公明党にとって自民党と連立を組んでいることが、選挙で非常に大きなメリットとなっているのは間違いない。とはいえ、公明党は自民党とは別の党である。掲げる政策が全て同じというわけではない。

 かつて公明党の山口那津男代表を取材した時、「公明党は戦争反対の立場である」と言っていた。今も支持母体の婦人部を中心にその声は根強いし、公明党は安倍首相の憲法改正には反対している。安倍首相は憲法改正によって、本音の部分では自衛隊を戦える軍隊にしたいと考えている。しかし、公明党は自衛隊を戦える軍隊にすることには反対である。このため、おそらく安倍首相は、憲法改正を実現できないだろう。

 公明党は、かつての与党のハト派部分を担っているところがある。つまり、安倍政権の一種の抑止力になっている面はある。

 例えば、15年9月に閣議決定した集団的自衛権については、自民党が相当に公明党に妥協した。一方で17年3月に閣議決定した共謀罪は、公明党が自民党に妥協したと山口氏は述べていた。

 自民党と公明党は確かに連立を組んでいるが、ここ最近のように、森友・加計学園問題や麻生氏の失言など、問題が立て続けに起こる場合、本来であれば、公明党も自民党にしっかり批判すべきである。

 なぜ、山口氏は安倍首相の批判をしないのか。近いうち、山口氏に直接聞いてみたいと思う。

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