バイラテラル協議を望む米国

 4月17、18日、米国において日米首脳会談が開催。北朝鮮の核・ミサイル問題、拉致問題、日米の通商問題などが議題となった。

 首脳会談をめぐっては様々な評価がある。それでも今回、最も重要な点はやはり、日米の通商問題だろう。

 安倍晋三首相は、米国が環太平洋経済連携協定(TPP)に参加することを望んでいる。だからトランプ氏が今回、その提案を飲んだならば、最高のシナリオになったはずだ。しかしながら、実際はそうはいかなかった。

 トランプ氏は、あくまでも日本とはバイラテラル(二国間)の協議を望んでいる。これは米国がTPPには乗らないということだ。そういう意味では、今回の日米首脳会談は成功しなかったといえる。米国はむしろ今後、日本に対して厳しい条件を突きつけてくる可能性が高い。

 「両国が拉致問題を明言したことは大いに評価できる」と報じるメディアもある。確かに拉致問題の話題は出た。しかしながら僕はいろいろな情報から、この問題については進展が難しいのではないかとみている。

北朝鮮の「非核化」は実現するか

 今後の政治日程で大きな焦点になるのは北朝鮮の問題だ。

 4月27日、韓国と北朝鮮の両首脳による南北首脳会談が行われる。その後は、トランプ大統領と金正恩氏との米朝首脳会談が控えている。こうしたなかで北朝鮮の動向についての様々な情報が流れている。

 核・ミサイルについて、6月上旬までに開催される予定の米朝首脳会談で、北朝鮮の「非核化」は実現するだろうか。僕は、この時に北朝鮮が「核の放棄」を約束するとみている。

 4月20日に開催された朝鮮労働党中央委員会総会で、金正恩朝鮮労働党委員長が、核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)試射の中止と核実験場の閉鎖を宣言した。「北朝鮮の安全を保証してくれるなら、核を放棄する」ということだ。

次ページ 前提条件を詰める必要がある