岸田氏か、それとも石破氏か

 これだけ問題が立て続けに明るみになっているうえ、支持率も大幅に下がりつつあるにもかかわらず、自民党内では「安倍降ろし」の動きが見られない。今月15、16日に実施されたNNN(日本テレビ)世論調査では、内閣支持率は26.7%となった。安倍政権発足以来、最低の数字である。ところが、今、安倍首相の批判をしているのは、小泉進次郞氏だけだ。

 しかし、僕は安倍内閣がそう長く持たないと思う。その後、どのようなシナリオになるか。それは安倍首相の「辞め方」次第だろう。

 例えば、森友学園の国有地売却問題で、野党は迫田英典・元理財局長と安倍昭恵夫人の証人喚問を要求している。世論が強くなり、昭恵夫人の証人喚問が実現するようになれば、安倍首相はその前に辞任するだろう。

 来週には柳瀬氏の国会招致がある。そこでどのような発言をするのか。もう「記憶がない」では通用しない。

 安倍政権が退陣した後、「ポスト安倍」は岸田文雄氏、石破氏が有力だ。どちらが優位か見極めるポイントは、安倍首相がいつ辞任するかにある。安倍首相が早い段階で辞めれば、岸田氏が有利だ。遅くなればなるほど、石破氏が有利になる。辞任のタイミングが早いほど、安倍首相の力が自民党内に通用するからである。

 今、国内外では米朝首脳会談に注目が集まっていて、安倍政権は数々の問題が明るみに出たにもかかわらず息を吹き返すのではないかとの見方もある。しかし、そんなに甘くはない。森友・加計問題は、安倍政権の致命傷となるだろう。