相次ぐ問題は、官僚たちが「わざと起こした」と感じざるを得ない

 このところ、官僚たちに起因する問題が相次いでいる。しかも、それらはいずれも「不自然」なところがある。

 例えば、防衛省が存在を否定していた南スーダン国連平和維持活動(PKO)に関する日報と、陸上自衛隊のイラク派遣時の日報が見つかった問題だ。

 イラク派遣時の日報が見つかったのは1月12日。それを防衛大臣が認識したのが、3月31日 だ。さらに4月4日には、防衛大臣は実は去年の3月時点でわかっていたいたことが明らかになった。1年余りもなぜ隠蔽を続けたのか。自衛隊がイラクに派遣されたのは何年も前のことである。なぜ、今頃当時の日報が見つかったのか。しかも、1月12日に見つかった時に、なぜ即座に防衛大臣に報告しなかったのか。その後、さらに航空自衛隊の日報も秘匿されていたことがわかった。

 これらの問題は、ひどい出来事というよりは、防衛省が自ら恥をさらけ出しているようにも感じる。

 防衛省側から見れば、全てが明確になってから発表するほうが、社会から受けるダメージが少ないはずだ。それを、なぜわざわざ発表しては覆すようなことを繰り返しているのか。

 一連の出来事は、防衛省自身が国民に対して「我が省庁はこんなにひどい有様なのだ」「これほどまでに隠ぺい体質が浸透しているのだ」ということを知らしめているように感じざるを得ない。

 マスメディアも野党も、防衛省に「シビリアンコントロールが全く効いていない」と批判しているが、防衛省自身がわざわざそう言わせるように行動しているのではないだろうか。

 今回の加計文書問題のスクープも同様だ。森友文書改ざん問題が国民の注目を集めている時期に、なぜ公表するのだろうか。考えてみればこれは最悪のタイミングであるのに。

 森友問題もそうだ。3月2日の朝日新聞のスクープ記事で、森友学園への国有地売却に関する文書を財務省が書き換えていたことが明らかになった。朝日新聞が自信満々に報じたことで、「これはリークされた情報だろう」という憶測が広がっていた。しかも事情通たちの間では、大阪地検がリークしたととらえられている。

 その後、NHKが衝撃的なニュースを報じた。森友学園への国有地売却問題について、近畿財務局が大阪航空局に地下のごみの積算量をかさ上げするように依頼していたことが明らかになった。

 NHKは、よほど確証がなければ報じない。信憑性の高い情報源としては、大阪地検と考えると自然だ。

 この問題が明るみに出ると、財務省の太田充理財局長は「それは事実だ」と認めてしまった。となると、国有地8億円の値引きの背景には、尋常ならぬ理由があったのではないかと感じる。

次ページ 人事権を握る内閣に官僚たちの不満が暴発した